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ヘトヘト残業帰りOLの外食失敗談

仕事で残業をしてくたびれて帰路につく。
この日はまだ週の始まり月曜日。

いつも通り、家に帰ってから一人で静かに夜ご飯…
の、予定だった。

でも、疲れちゃって。
自分を甘やかしたくて、ご褒美をば。

会社の最寄り駅である人形町駅から徒歩3分ほどのところにある
「人形町今半 惣菜」 にて、名物のすき焼コロッケをテイクアウト。

人形町には今半のイートイン店舗もあるけど、テイクアウト専門の精肉店や惣菜店も、それぞれ別の店構えであるのです。

ここのすき焼コロッケが美味しいという評判を聞いて、買いに行きました。

今半惣菜 名物・すき焼コロッケ180円

時刻は18:57。
19:00の閉店間近、惣菜カウンターには3人並んでいる。
(ヘトヘト残業の割に時間早くね?というツッコミは受け付けません笑。残業をして疲れていたことは紛れもない事実…)

タイムセールで安くなってる…!??と思いきや、すき焼コロッケは安くなってなかった残念。
惣菜はほぼ売り切れ。
すき焼き肉まんが100円引きになっていたけど、元の値段が700円くらいしたので、高すぎて買えず。

大人しく、定価ですき焼コロッケを購入。

「食べ歩きします」というと揚げたてを出してくれる

揚げ物テイクアウトが苦手。
すぐかじりつきたくなっちゃう。
いい香りがして、持ち運び中、食欲を無限にそそってくる。
おうちまで運べないタチなので、買ってすぐ食べました。

・・・

ひと口かじって、事故りました。
熱過ぎて、口内やけど。
口の中の天井部分、割と広い面積を火傷しました。泣

あっつあつのジャガイモたっぷりつまったホクホクのすき焼コロッケ

その後、ハフハフと冷ましながらかじるも、サクッと揚がった衣が、火傷の傷を負った口内を攻撃してくる。痛い。
痛くて味わえない。

それともう一つ事故。
ひと口、ふた口、かじるごとによぎる思い
「あれ、ソースあった方が正解だったか」

すき焼で味濃いと思ったら、そこまですき焼の味しなかった。
衣がしっかりめについていて、パン粉の味がどっと口に押し寄せる。
ソース味が欲しい…

お持ち帰りだったら小分けパックのソース付けてもらえたんだけど、食べ歩きにしちゃったから、ソースなくて…

家に帰ればソースは常備してあるけど、
かじりかけのボロボロ状態のコロッケを持って電車に乗って帰るのもなあ。

そのまま必死に、味薄め(というか、中の味より衣の味が強い)コロッケを、傷を負った口に詰め込みました

残業終わりのくたびれたワタシの心を満たすご褒美のはずが、満たされない~泣
そんな思いで、人形町駅へ歩く。

ご褒美やり直し!!!
このまま大人しく家に帰る気にはなれない!!!
元気が出るごちそうが食べたい!!!

ささやかな非日常を求めて、人形町駅の目の前にある「四川担々麺 赤い鯨 人形町店」へふらりと。
唐辛子×山椒のスパイシー担々麵やさん。

ずっと気になってたんだけど、会社近辺で食事するランチ時はいつも並んでて。でも、夜なら空いてるんだね、このお店。
席も割と空いてて、すぐ入れそう。
家帰って料理するの面倒だし、ここで夕飯済ませて行っちゃおう。
そんな思いで、刺激を求めていざ入店。

最初に外で食券を買ってから入店するスタイル。

パイコー四川担々麵、カレー担々麺、汁なし担々麵が人気みたい

メニュー、迷ったけど、まずは王道スタンダードからということで「四川担々麺」をチョイスしました。
食券を渡す時に、「辛さ」と「痺れ」のレベルを聞かれる。

「辛さ2 お薦め」・「痺れ3 強め」でオーダー。
辛すぎない辛さが好き。
山椒は香れば香るほど良い。
私はそんなスタンスなので、このオーダーに。

ご自由にお取りくださいの紙エプロンを装備して、ごちそうにありつく準備万端なおひとりさまOL。

辛さ、痺れをそれぞれ選べる

店内にはスパイスが展示されてるし、厨房からは山椒の酸っぱいような、香り高く、刺激的なにおいがして、ワクワクする。

四川担々麵 1000円
中細平打ち麵
濃厚な白ごまベースに自家製辣油と挽きたて山椒を贅沢に使用した一品。

本格四川担々麵 赤い鯨 メニューより

挽きたて山椒だって~!
さぞスパイシーなんだろうなあ~
担々麵の白いクリーミーなスープと合いそう!と、妄想が膨らむ。

到着を待っていると、すり鉢に入った胡麻が運ばれてくる。

数々のスパイスがディスプレイされる席につく。胡麻が運ばれてくる。

自分ですりごますって入れるタイプかあ!
担々麵のスープに胡麻のコクが増す。最高だなあ~
期待が膨らみ続ける。

胡麻をすりすりして待っていたら、早速担々麵の到着。
胡麻の量が多すぎて、全然すり切れなかった。
でも早く食べたくて。
仕事で疲れた心をパンチが効いたクリーミィ担々麺で満たしたくて。
麺を口に運ぶ。

四川担々麵 1000円(辛さ2オススメ/痺れ3強め)

「あっつ!」

そう、忘れてた。
自分が、口内やけどしたてな負傷者であることを。
10分前に作ったばかりの火傷の存在を忘れるほどに、夢中モードになって待ってたのよ、担々麵にありつけるのを。

今度はよくフーフーと冷まして、もうひと口。
「ん?山椒の味、強すぎすぎん???」

スープと麺をよくかき混ぜて、麺をスープに絡めてもうひと口。
「いや、山椒の味、強すぎすぎて、スープのクリーミーさ感じない。挽き肉のジューシーさ感じない。」

もしや、「痺れ3 強め」オーダーはやりすぎだった・・・??焦


すりごまをトッピングしたら、山椒感和らぐかな?淡い期待を込め、すりごまになり切れていないごまたちをトッピング。

セルフで作るすりごまをトッピング

「やっぱ山椒の味しかしないわ。香りも、唐辛子より、挽き肉より、スープより、何より山椒のキレッキレの香り一強だわ。最早嗅覚が麻痺して、味がよくわからない。ピリピリとした舌の刺激しか感じない。」

はい、もう完全に失敗を自覚しました。
初来店者が、調子に乗って山椒モリモリにしたら、自分の期待値とミスマッチだったやーつ。
洗礼を受けました。。。

ちなみに、山椒も刺激物なので、口内火傷にしみる…

思い返すと、担々麵到着までが一番テンション高かったなあ、あんなにワクワクしてたなんて。
ひと口目、ふた口目、み口目、…と、徐々にこいつの山椒パワーの強さに気づき、己のオーダー失敗を自覚。
「アレンジ次第でまだ味わえるかも、おいしく食べられるかも」と混ぜたりかけたりしながら抱いていた淡い期待も薄れていき。
よん口目からは、完全に一人で罰ゲームモード。

脳内には、私のエモーショナルカーブが描かれていた。
上がって落ちて、また上がって、大きく落ちる。
スプラッシュマウンテンのような。

文字通り、身(口)も心もボロボロで
痛みと刺激に耐えながら、
目の前の食べ物を口に運び飲み込む作業。
嗅覚も味覚も麻痺してる。

大将よ、ごめん。この担々麺、正直全然美味しめないわ。

コロッケも、担々麵も、入店・購入前が一番テンション高かったなあ、
妄想に包まれてワクワクしてたなあ。
今日は踏んだり蹴ったりだ~

今半も、赤い鯨も、「いつか行こう」とGoogle Mapにピン立てたまま数か月行けていなかったお店。
Googleや食べログの口コミ、評価いいお店。
通るたびにいつも行列してるお店。

今日は、残業疲れという、ご馳走を味わうには最高のコンディションで臨んだはずが、真逆。
泣きっ面にハチ。

残業疲れを言い訳に、突然思いついたように一人外食(普段はこういうことしない派です)。

食い意地張って、コロッケにすぐかじりついて火傷。痛い。
味は思ってたより薄い。
そのまま大人しく帰宅せず、急遽一人で担々麵。
山椒の味しかしなくて、おいしくない。
どっちも自業自得だから、やるせない。

あゝ、外食って難しい。

ビリビリヒリヒリする荒れた口内を癒したくて、スーパーで甘めの豆乳を買って帰る。

なんとか心を落ち着けて、OLは人形町を後にした。


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