賃貸アパートの賃料値上げを断る方法【体験談】【賃貸物件】【契約更新】
こんにちは。
地方都市(人口5万人程度)で経験した、2LK賃貸物件の賃料値上げ交渉について、私の体験をお話しします。
結論
賃料4,000円+共益費1,000円の計5,000円/月の値上げ交渉のお知らせが届いたが、管理会社側と交渉し値上げを断ることができました。
言い方を変えれば、60,000円/年の収入減を防ぐことができました!
この記事を読めばわかること
・賃貸物件での賃料値上げ更新が来た場合の契約交渉のやり方。
・具体的な契約交渉のメール文章の参考。(コピペ可)
・契約交渉の連絡が来ても慌てないメンタル面の余裕。
値上げ通知を受け取って
ある日、管理会社から賃料値上げの通知が届きました。WEB上でいろいろ調べてみると、家賃の値上げは断ることができるらしいです。そこで、家賃交渉をやってみることにしました。
実際に届いた手紙はこちらです。
要は、
「昨今の物価上昇に伴って、賃料4,000円+共益費1,000円の計5,000円/月の値上げさせてください」といった内容です。
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ご丁寧に消費者物価指数の統計グラフのようなペラ紙1枚も同封されていました。
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そもそも、値上げするなんて聞いてないよ!入居時にはそんなこと言ってなかったじゃん!と思いましたが、以下の法律があるようです。
借地借家法32条1項 建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。
つまり賃料の値上げする権利は法律で可能なんですね~。
交渉の準備
①ネットで情報収集
管理会社は割と大手の会社なので同じような賃料更新の経験をしている人がいるはず!と考えて、ネットで調べました。
すると、同じような経験をされている方が、ブログや体験記で値上げを断った話を細かく説明しておられたので、参考にさせていただきました。
②賃貸借契約書の確認。
入居時に交わした契約書を確認しましょう。リベ大学長も度々言っている「契約書は読もな~」ってやつですね。
正直、リベ大に入る前までは契約書なんて中身をほとんど見ずに引き出しの中に保管していたのですが、
読んでみると、
・契約を締結するには、双方の同意がいること。
・契約書の返送・連絡・返答が無い場合は、自動的に契約に同意したこととみなす。
なんて書いてありましたね。なるほどね~。
③借地借家法の確認。
リベ大で学んだ「借主と貸主の双方の合意が無いと契約成立にはならないよ~」、勝手に賃料上げたら法律違反だよ~ってやつですね。
交渉の時のメール文章に実際に使えるかどうかはさておき、
こういったことを頭に入れておくと、メンタル的に交渉しやすくなりますね。
④付近の家賃相場等の交渉材料を集める。(余裕があれば)
私はやらなかったのですが、余裕があれば以下のことを調べておくと賃料交渉に有利です。
・付近の家賃相場(SUUMOで同じようなアパート条件を検索する)
→例)「別のアパートでは〇〇円なのに、このアパートは〇〇円なのは高い。もっと安くしてほしい」
・都市の人口動態が減っているか増えているか調べる(市のHPで入手可能)
→例)「この年は人口が減っており、店が減ったり公共交通機関の本数も減っており、住みやすさが下がっている。家賃を下げてほしい。」
以上の①~④が私が事前にやったことでした。
管理会社との交渉
交渉の第一歩は管理会社のHPから、「お問い合わせ」→「契約関連」にアクセスします。
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実際の問い合わせフォームに入力した文章はこちらです。
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御担当者様
お忙しいところメールでの問い合わせ恐れ入ります。
ポストに「賃貸料改定のお知らせ」および「ご契約の更新契約手続きについて(ご案内)」が届き拝見しました。
検討したのですが「賃料/月4,000円上昇」「共益費/月1,000円上昇」合わせて「年間60,000円」の値上げになるのは同意できかねます。
現状の契約のままで更新させてください。何卒よろしくお願いいたします。
返信については日中は電話がとれないのでメールにてお願いいたします。
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●ポイント
①電話や直接会って話すはやらない。
→理由)記録に残す方法を取るため。言った言わないの話になるため。
②なるべく丁寧な文章を心がける。
→理由)相手も人間ですから、一方的や高圧的な態度や言動はリターンよりリスクの方が大きいです。
管理会社からの返信
お問い合わせ入力から2日後に管理会社からのメールにて返答がありました。
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要約すると、
「物価上昇に伴い、アパート経営が厳しいので、入居者様のご事情もわかりますが、賃料上昇の協力をお願いします~」
ということです。
ですが!
当方も値段そのままで契約したい!ので、そのメールに対して以下の文章で返信しました。
コピペできるように、文章そのまま記載します。
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早速のご回答ありがとうございます。
〇〇県〇〇市〇〇の〇〇号室の入居者の〇〇と申します。 個人的な事情ではございますが、今年の◯月に子どもが生まれて、現在の経済状況等を考慮いたしますと、賃料の値上げを承服しかねる状況でございます。
つきましては、現行の賃料のままで契約更新をさせていただきたく、
ご検討いただけますようお願い申し上げます。 今後も引き続き居住を継続したいと考えております。何卒ご理解とご配慮を賜りますようお願い申し上げます。 どうぞよろしくお願いいたします。 〇〇 〇〇(名前)
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このような丁寧な文章で、こちらの状況をお伝えし、賃料をそのままで契約更新したい旨をお伝えします。
そうしたところ、1日後に以下のメールが届きました。
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おぉ!
賃料据え置きにて更新となる!すでに届いている契約書は破棄して良いと!
ということで賃料値上げ拒否の交渉が成立しました。
交渉の結果
最終的に、当初提示された賃料の値上げ金額を拒否し、賃料そのままで合意することができました。
学んだこと
①同じような体験談(ブログ等)をネットで調べて、参考にする。
②交渉のやりとりは、電話ではなくメール等で記録を残す。
③早めの対応が重要です。
この経験から、賃料値上げ交渉は決して一方的なものではなく、話し合いの余地があることを学びました。皆さんも同じような状況に直面したら、ぜひ冷静に対応してみてください。
個人的に思ったこと
以下は筆者の推察です。
・相手も大手企業だから悪評が立つと新しい入居者に影響があるかも、とか考えて賃上げ交渉に強気に出れないのでは。
・子どもが生まれた(※事実)とかこちらの経済状況を丁寧に伝えたことも、影響があるのかと。
・今後、人口減少や公共交通の縮小、賃貸物件の価値の低下等を理由に賃料値下げ交渉を行うこともありかも。次回の更新時にやってみる価値あり。