#18 虫歯は小さいうちに削るべき? 〜歯医者の歩き方〜
虫歯は早期発見・早期治療が大事!
その文言に異論はございません。
ただし「虫歯が小さいうちに早く削るべし」には物申す!
虫歯治療といえば、虫歯を削って詰める、被せる。
虫歯に侵された部分を取り除いた後、人工の材料で補填し、歯として機能するようにする治療。修復治療と呼ばれます。
虫歯の削り方もいろいろで、型をとってつくる詰め物「インレー」の場合は、虫歯におかされていない部分も削ります。
これは虫歯の進行よりも速く歯質を失っているかもしれません。
修復治療だけで虫歯は治っていると思いますか?
虫歯ができた原因は何だったのでしょうか?
この原因を考えて改善しなければ、またどこかに虫歯ができるでしょう。
「削って詰める」の繰り返しになってしまいます。
口の中で歯が虫歯菌の酸に侵される病気自体は治っていません。
修復治療と合わせて、原因の治療(原因の考察と改善)は必須であるはず。ですが、注力されることが少ないのが現実。
患者さんも歯医者もとにかく早く削って詰めれば治ると思っている人がなんと多いことか・・・。
虫歯が小さいうちに発見して原因を改善できれば、虫歯の進行を停止することも可能です。削る治療をせずに温存するという方法もあります。
原因を改善せずに、小さいうちに削るのを繰り返すことは虫歯予防とは言えません。
「小さいうちに削る」ではなく「小さいうちに止める」を考えるべきです。
初期虫歯・虫歯の兆候・虫歯リスクを「早期発見」
虫歯の"原因"を「早期治療」
できるだけ修復治療に至らないようにする。
そういう意味で「虫歯は早期発見、早期治療が大事!」
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