第二十一稿 知性 解題(後編)
さて、いよいよY先生の「知性」解題である。
ご近所の旧居が壊されている、という事実は、幼少期の心象風景の中に半ば固定されてあるべきものが崩れた、と読める。
自分の世界が(一部)壊されるのと同義。
自己というものが、自分で把握できていない=不安定な状態で、同じく不安定な人(気づいていようといまいと)に会いに行く。
不安定と不安定の衝突。これが「旅」か。(無論GoToトラベルに非ず。)
旅とは、それが単独行であろうと、人に会いに行くものなのであろう。
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文学者と批評家。だが、互いにその作品を干渉し合うことはなかった。ただ、書簡を交わし合うのみ。
あるとき、二人にとって共通の恩師がこの書簡に触れる。詩人であり文学者であり思想家であるY氏。
初めての出会いから20年が経っているのに、それぞれがお互いのことを何も知らなかったような気がする。
書簡を介して、本当の自分を見つけていく。
往復書簡
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大学時代の先輩にあたる教師――仮にO氏と記しておく――との、事務的なやりとりから発展した往復書簡の一部始終である。ただのメールのやりとりと…
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