心に染み入る七五調と三拍子
その周りの人には遅いと言われるのであろうか。
いや、まだ間に合うと言われるべきなのか。
リピーターという括りの人がいるからこその言葉であろうが、流行に取り残されないようにするために見たわけではない。
ようやく見ることができた。緊急事態宣言のさなかでは、レイトショーなるものがなくなっており、時間的に見に行くことが不可能に近かった。が、たまたまのタイミングで時間ができた。そして、たまたまのタイミングで空いた時間にちょうど上映していた。
これは見るしかあるまい。
一緒に行った先輩は,なんと3回目の視聴。これを巷では「3プペ」というらしいが本当か?
見ている間ずっと説教をされているみたいだった、との感想を「西」ならぬ東の野さんが言っていたようだが、私はそんな風には感じなかった。
純粋に、エンターテインメントとて心から楽しめた映画だった。
私のnoteには『マンガ録』なるものを寄稿させてもらっているが、そこでもなるべくネタバレはしないようにしている。それは、何より先入観を持ってほしくないからである。
人は、どうしても先に聞いた情報にとらわれがちである。なので、なるべくフラットな状態で作品に触れてほしいと思うからだ。
さて、『えんとつ町のプペル』である。
とてもおもしろかった。
起承転結がはっきりしており、老若男女全ての人が楽しめる作りになっている。
また、映像がとてもきれい。
途中、私にはM監督の怪盗の話だったり「神隠し」だったり飛行石の話だったりが匂ってきたが、それも含めて全部許せる。良いものは良いのだという、制作者のはっきりとした意志が伝わる。
幻想的な世界にきちんと現実がある。そして、太陽が見えない中なぜ?といった疑問もちゃんと残る。
こういうところは、むしろ作り方の参考にしたいぐらいだ。
これを説教とは捉えたくない。
なぜなら、私の中にもまだ夢があるからだ。そう信じているからだ。
その夢を実現させるべく、何かに向けて動こうとしているのか。
その何かに向けての『何か』がわからずに立ち止まったままでいないか。
そうこうしているうちに、実現されたら困る方の立場になろうとしていないか。時間の流れに打ちひしがれながら、あきらめようとしていないか……。
実現と現実って紙一重。字だって同じ字を使うのだから。
決して古くない。でも、何もかもが新しくもない。
日本の良いものをきちんと取り入れて、新しく発信している。
七五調のリズムの良い台詞回しや歌詞は、日本古来の技法だもの、心地よいに決まっている。
そして、3拍子。染みこむわけだよ。
2プペもありだな。
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