双子座・3ハウスを深める
双子座というサイン、3ハウスという場所は非常に限定された解釈をされているもののひとつだと思われてなりません。3・6・9・12ハウスはカデントハウスと呼ばれ、比較的、力の弱いハウスであると言われています。そのため、カデントに星が多い場合、現実世界(俗世間)で頭角を現すことが難しいーーという解釈もあります。一面では、確かにその傾向はあるかもしれません。現実的結果よりも知的活動や精神性を重要視するからです。(太陽3ハウスでも社会的立場を得て活躍されている方はたくさんおられますので、誤解のなきよう・・・)
しかし、何かが腑に落ちない・・・長い間、私自身も浅い捉え方をしていたのですが、MC双子座やドラゴンヘッド双子座のクライアント様や3ハウスが強調されている方々の人生から、その深さを知るに至りました。一般的に、3ハウスという場所は「知性を磨く場所・初等教育・兄弟姉妹・伝達・コミュニケーション・言語表現・移動等」と定義されています。
それはある意味、二次的なものと言えるのかもしれません。双子座というサインはこの複雑な物質世界を思うままに生きることができる能力ーーを示しています。ままならないこの世界の中で、それでも自由自在に生きるための知恵・工夫・ひらめきを操ることができるサインです。
つまり、決して重たくならず、どんな出来事も軽やかに突破していく知恵そのものです。その双子座と関連している場所が3ハウスです。ゆえに、3ハウスは現実そのものであり、生きる知恵です。実のところ、それはかなり高度な智慧であり、実践的応用力という本当の頭の良さを示してもいます。
対極にある9ハウスは精神世界であり、現実世界を生きる知恵そのものではありません。9ハウスの分野を極めても、人間関係の達人で、調和的に物事を進めることができるとは限りません。また、柔軟性に富み、俗世間を上手く渡っていけるとは限りません。その点、3ハウスを極めた人はこの世の熟達者(地球人生の達人)でもあり、知恵ある大人なのです。
松村潔さんいわく「3ハウスの危うさは精神的不安定さ」だそうです。それも裏を返せば、神経の過敏さや細やかさを持っているために、だからこそ、明るく突破していく現実的能力が育まれるということではないでしょうか。(すべては対極とセットだからです)
たとえば、3ハウスに太陽があれば、決して精神世界に足場を置くのではなく、この娑婆世界でこそ、その知恵を全面的に活かしていくことが求められます。スピリチュアルな知恵、高度な学問的知識を「現実世界」でこそ、活かしていくこと、思いきりどっぷりとこの世界に浸かって、生々しく生きていくことが示唆されているのです。人を避けず、世間を恐れず、俗世間の中に入っていき、能力と個性を輝かせることです。
天体は勿論ですが、サインとハウスの本質を深めていくことで、レイヤーを上げてホロスコープを解読できます。解読したいという思いがあれば、出生図に何が書かれているのか、自分自身でわかる時が必ずきます。占星術の整合性を図るには、一にも二にも「実証」です。MCとは何か?ドラゴンヘッドとは何か?・・・それは知識を得た上で、実際の人物と人生という「多くの実証」から解読するしかないのです。
星は実証されなくてはなりません。天にあるものは地にあるからです。リンクしていないものは「真実」ではないのです。机上の理論だけでは解読ができないもの、それが星の言葉です。