火星は純粋に、熱
女性は自分の金星については明確に感じ取ることができるけれど、火星については自覚しづらいというお話を聴き、「えーーそうなんだ!」と少々驚きました。だって、私は自分の火星をものすごーくリアルに感じられるからです。でも、それは一般的なお話からは少々逸脱しているようです。
というのも、私の火星は牡羊座にあり、太陽とトライン、天王星とオポジションだからです。トラインは良い角度ではありますが、天体同士のエネルギーを遮るものがないため、牡羊座火星のエネルギーが常に「自由に動けて当たり前の感覚」になります。いつも目的地しか見えていないような状態が通常運転です。
だから、何か遮るものがあると障害物として感じられますし、思うように動けないとただならぬストレスになります。(自分で書いていてなんか怖いw)全てのトラインがそうであるということではなく、火星&太陽という男性性の強い天体同士なので、ちょっと我ながら問題点も感じるわけです。
そして、良くも悪くも天体がスムーズに発露しやすいのがホーム(自分の家・テリトリー)にある場合です。火星のホームは牡羊座、金星のホームは牡牛座と天秤座、太陽のホームは獅子座、月のホームは蟹座です。このホームにある天体のことを「ドミサイル」と言います。
ドミサイルの天体はとにかくストレートです。混じり気がない。火星がドミサイルにあると、火星の良い面である「情熱、欲しいものを取りにいく姿勢、前向きに進む力、大切なものを守る力」などが発揮しやすい一方、火星のネガティブ面である「闘争心、怒り、破壊性、衝動性」なども暴走しやすいです。
火星がホームである牡羊座にあり、それを緩和する要素がなければ、それだけで概ね火星が冥王星とアスペクトしているような状態に陥りやすくなります。若い頃は、自分の火星の暴発を抑えられなくて、度々キレ倒していたし、信じられないくらい衝動的な行動に出ていました。それによって、どんだけ大変な目に遭ったことでしょう。(完全に現場で学ぶタイプ)
火星の扱い方を体得できているであろう年齢になった今でも、「アタイの火星、やっぱゴッツイな、おい」と自分でも思います🫨たとえば、街中に出ると、人が縦横無尽に行き交うので、ガシガシぶつかりそうになりますね。もうあれが地獄のストレスなんです。
街に出る度、「下々の者たちよ、アタシの行く先を遮るでないぞ、この無礼者め」といちいち拡声器でお伝えしたくなるわけです。牡羊座は12星座のトップバッター、行く手を遮られることが大嫌いです。牡羊座火星には始めからブレーキなんてついてねーのデス。止まる時は壁にぶつかった反動で止まるしかないわけです。なんなのよ、この不自由さ。アタイを目的地に向かって一直線に進ませろ、このヤローです。
女性の皆様で「自分の火星がよくわからない」と感じる方は、ご主人に訊いてみるのが一番です。大抵、夫は妻の火星についてものすごーくよく感じ取っているはずです。主に女性の火星は「口を使って」表現されますが、男性の火星は「筋力を使って」表現されるそうです。女性の口の達者さをもって不満や怒りを表現されると男性は太刀打ちできない。だから、最後には筋肉が反応して震えるらしいのです。(火星が暴力となって発露するのを抑えるために。マジかw)
私は火星が弱いのよね・・・と思っている女性の皆様、いえいえ、そうでもございませんよ。女性の火星は攻撃ではなくて「口撃」に近いです。女子会でしゃべり倒してスッキリするのも火星の発露です。そう考えると、だんだんと自分自身の火星が見えてきませんかw
活動宮の火星は概ね強いと思います。暴発的なのは牡羊座火星だけではありませんよ。蟹座・天秤座・山羊座の火星だって、なかなかのものだと思います。火星が冥王星とアスペクトしていたり、火星が強い配置にある場合など、火星のコントロールが効かなくて苦しいよという方はとにかく運動をしましょう。
これは鬱状態になりやすい人にもオススメです。ひたすらただ歩くとか無心で雑巾掛けをするとか、そんな程度で十分です。身体を動かすことはメンタル面の安定にとても効果があります。過剰な火星のエネルギーは自分や他者を攻撃したりして発散させるのではなく、身体を動かす燃料(行動する燃料)として使い、外に放出してあげればいいわけですね。
というのも火星は熱であり、その熱は汗を流すと昇華されるからです。心身に熱(怒りや憤りなどの強い感情、生命エネルギー、情熱や欲望、強い目的意識、若い男子の性エネルギーも含む)が籠ると、私たちはそれを体から放出させて逃したくてどうにもならなくなります。理性ではコントロールが効かない。
それに対する賢明な処方箋は、体を動かして汗を流し、熱を発散することーーなんです。火星が強いとスポーツ選手や独立開業に向くというのは、そういう理由からですね。火星・冥王星のアスペクトが「基本、スポーツ以外には使えない」というのは全く違うと思います。冥王星のアスペクトは成功相でもあるのですから。