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すべては太陽を顕現させるためにある

ホロスコープは立体的かつ複層的な地図です。でも、そこにはひとつの明確な道があります。どんな流儀や解釈を採用しようとも、ホロスコープの核はやはり太陽なのです。


太陽とは魂・スピリットです。生きる方向性であり、この命を輝かせるための在り方です。太陽に沿って生きる時、迷いは消えます。太陽を生きている時、自分が自分であるという確信を感じて、自分自身への尊厳と喜びで満たされます。それが失われている時、私たちの意識は外側へ向かうしかなくなります。


ホロスコープが読めなくても、自分の「太陽」とは何であるのか?誰にでもわかるようにできています。感情や体感というセンサーが、それを教えてくれるからです。その視点から、太陽とアセンダントはどのような関係があるのかを考察してみようと思います。


特に、海外の占星術においては、ライツと呼ばれる主要天体<太陽と月>に加え、アセンダントも同じくらい重要視されるようです。アセンダントは私たちの本質ではありません。しかし、とても重要なのです。それはなぜか?と考えていて、ひとつの答えを得ました。


アセンダントは社会の中で適応するためのヒントであり、調和と成就を齎す幸運なツールです。太陽意識とは「生きよう、生き抜こう」と、どこまでも進み続けるスピリットそのものであり、それ自体にポジもネガもありません。


しかし、太陽意識を社会の中で活かそうとする時、「調和・客観性・知恵」という視点が必要となります。百人いれば百の太陽があり、そして、誰もが「月」を持っているからです。月が存在する以上、誰かの太陽に対する反発心や否定的感情、或いは嫉妬が生まれることは避けられないことでしょう。


水星が理性や客観性や合理的思考を司ることにも少し似ていますが、アセンダントは「不特定多数に向けて自己を表現する時の最善の方向性」だと言えそうです。


私は太陽射手座、アセンダント天秤座です。火の太陽に風のアセンダント。これはとてもわかりやすい一例です。射手座はどこまでも高見を目指して飛んで行こうとします。その時、客観性や調和を意識することが、これまで、どれほどいらぬ衝突を避けてくれたか、どれほど相互理解を促してくれたか、計り知れません。


アセンダントが乙女座や天秤座であれば、他者に対する心理的配慮や分析力、一歩引く相対的表現が太陽を補佐してくれるでしょう。アセンダントが牡羊座や獅子座であれば、揺るぎない自己に到達し、そこから発せられる混じり気のない表現が、人に気づきや勇気を与えるでしょう。


アセンダントが蟹座や魚座であれば、等身大の感情に寄り添い、他者の感情を決してないがしろにしない優しさと受容性が、太陽を後押ししてくれるでしょう。アセンダントが山羊座や牡牛座にあれば、現実的視点を持ち、物質を通した愛や美しさを表現することで、目的地にたどり着くことができるでしょう。


太陽とは在り方であり、方向性なのです。どんな道を選んでもいい。どんなやり方を選んでもいい。そのツールは大した問題ではありません。太陽の目的に沿って生きる時、重要なことは「集中・コミットメント」です。自分自身に集中すること、そして、目の前に集中することです。


集中とは真剣さであり、その高い振動数は必ず結果を齎します。宇宙にあまねく響き渡った「集中という意識の振動」がそれに見合うものを返してくれます。太陽という目的と方向性、それは真剣勝負で向き合うべきものです。自分と同じ太陽を持つ人はいません。大いなるヒントを与えてくれる人はたくさんいるでしょう。しかし、この世界のどこにも「モデル」となる人はいません。


だからこそ、太陽を生きるには、自己の内側に「集中・コミットメント」する以外に方法がありません。同時に、自分と異なる価値観や生き方を排除することは、自分の太陽の一側面を切り捨てることに他なりません。そのために、水星で知性を使い、金星で愛する能力を使い、土星で課題と向き合い、アセンダントで「外界に太陽を表現する時の融合性」を見出すことができるのです。


太陽を生き切るーーそのために、すべての天体意識を使います。太陽を生きると言っても、それに終わりはなく、どの次元でそれを現象化させるかは、私たち次第です。どこまでもチャレンジしていける、どこまでも発展していける、それがアクエリアス「自由・平等・博愛」の指し示すところだと感じています。


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