10月の星模様~秋分図から読むテーマ
9月23日、日本時間の15時50分に秋分を迎えました。秋分図を見てみると、とてつもない変容のエネルギーに満ち満ちています。過去から繰り越して持ち続けてきた「深い深い感情・傷・恐れ」に目を向けて、変容していくエネルギーです。冥王星が90度の角度で、激しくその作用を強めています。
牡羊座0度に太陽が位置する春分図が向こう一年間を示唆していますので、重要度は春分図の方がより高いのです。その上で、これから年末くらいまでの宇宙の意図~進むべき進化の方向性が、より具体的にピンポイントで描かれているのが秋分図です。
東京を基軸にすると、アセンダントは水瓶座21度です。日本に住む人は皆、これから数か月の間、自分の立ち位置・自分の意識のレベル・チャンネルを水瓶座に合わせることから始まります。アセンダントの位置に立つことができないと、秋分図が示す事柄を何ひとつ実現することができません。それでは宇宙の意図と共鳴できないので、現実的に厳しいことが多くなるのです。
アセンダント水瓶座の位置、意識のレベルとは「三次元の価値観と知覚認識を超えていく」ということです。より視点を上げて、多次元的で包括的な認識を持つことです。その高い視座を持って、3ハウスという現場・現実世界・日常を生きることが示されています。しかし、それは90度という激しいエネルギーを持っていますので、決して簡単なことではありません。
そして、11ハウス・山羊座の月が私たちの「傷・超えていくべき課題」を示しています。個がないがしろにされてきた、これまでの社会やコミュニティの中で傷ついたままの自己がいます。その自己を救いだしましょう。その声を聴いてあげるのです。見てあげる、気づいてあげる、抱きしめてあげることです。
山羊座という三次元世界(物質の次元)を超えて、水瓶座という一段高い次元(霊性の次元)に向かうべく、今、時代は大きな転換点を迎えています。善悪や損得、あらゆる価値観や既成概念を超えて、本当の自分や本当の世界の構造に気がついていく時。押さえつけられてきた個が、殺されてきた感情や本当の願いたちが、私を無視しないで、私を見てよーーと潜在意識から叫んでいるのです。ひとりひとりがそれを見て、それを受け止めること。そこから始まる2023年の秋分図です。
私たちがどこへ向かおうとしているのか、また、今、どのポイントにいるのか、それを明確に教えてくれているのが占星術でもあります。過去1500年~この先500年くらいの間における宇宙の最大の意図は何でしょうか。それは冥王星のノースノードである蟹座が示しています。サウスノード山羊座の課題を学び尽くしながら、同時に、蟹座・4ハウスを根こそぎ奪われてきたのです。失うことによって「本当の蟹座の何たるか」を学んでいるのが、私たち人類の共通の命題です。
山羊座のネガティブさは「倫理観・常識・枠組み・決まり事・社会の仕組み・時代的価値観の縛り」によって、個が殺されてきたことにあります。たとえば、戦時中、戦争反対、命を守れーーと主張した一部の人々は非常なる弾圧を受けました。国民が時代の流れと世の中の主義主張(イデオロギー・風潮)という雰囲気に同調して、個を消してしまったのです。本心では誰が戦争を望んでいたというのでしょう。
それは現在も続いています。競争社会を生き抜くために良い企業に入り、御上の指示に従い、風あたりの少ない安定した人生を手に入れることが正しい生き方であり、個々人の想いや願いや夢などに従っていては、到底、生きてはいけないのですよーーという時代的雰囲気(山羊座)に、本当の私たち(蟹座)が抹殺されてきたのです。
蟹座の支配星は月です。月の本当の働きは、自分自身の感情や傷にしっかり寄り添うーーということ。そんなこと思っちゃダメ!もっと前向きに強くならないと!我慢するのよ、耐えるのよ、どうにかこの社会に合わせてやっていくのよーーと自分を叱咤激励するのではなく、ただただ、感情を受け止めることです。自分が自分を認め切ることです。時に、傷ついた自己を月のシェルターの中に迎え入れ、十分に傷を癒すという「月のゆりかご」としての必要作用を私たちは使ってこなかったのです。
山羊座というテーマカラーを持つ時代の中で、蟹座的要素をなきものとしなければ、あっという間にこの社会から転落してしまうからです。自らの小さな感情を拾っていては、学校や会社、あらゆる組織や集団から脱落してしまうからです。生きていくために、蟹座の要素を殺してきたわけです。
喜びや希望、夢やわくわくする気持ちに従うよりも、自分自身の本当の声を聴くよりも、飼い馴らされた羊のように、あるいは魂を抜かれたロボットのように、ただひたすらに安定と安心を選んできたのです。それは太陽を殺し、月に主導権を与える生き方に他なりません。狂気に満ちた時代を生き抜いてきた私たちです。月をないがしろにすることで、逆に月に殺されてきたのです。
出生時の月のサインとハウスが示すものは「魂の中で未消化になったままの傷」です。月が蠍座であれば、「愛や絆、信頼」というテーマにおいて深い傷を持っています。過去や過去生において、人から裏切られたのでしょう。思いもしない理由で愛を失ったのでしょう。本当は人が怖いのです。裏切られること、孤独になること、愛を失うことが震えるほどに怖いのです。
月が牡羊座であれば、「自分を表現すること、本当の自分の想いを行動に移すこと」により、深く傷ついた経験を持っているのです。月が蟹座にあれば、自分の感情や感覚を麻痺させて、ただひたすらに強く生きるしかなかったのです。出生時の月はあまりにも強い悲しみと恐怖がそこにあることを示しています。だから意識できないように「自ら設定してきた」のです。それを直視して意識にあげることが耐えがたく恐ろしいからです。
しかし、月を直視することができた時、どんな深い傷や恐れも意識の光を当てることで、それは天に還っていくのだ、ニュートラルに戻るのだ、二元性を超えていけるのだーーという宇宙の真理を知ることができます。このような一連のプロセスを発見していくことで、創造主の意識(すべては自分の意識の反映であり、被害者も加害者もいなかった)という太陽の位置に還ってくることができるのです。
私たちはそんな壮大な旅の途中にいます。秋分図はこれから数か月の間、内的探求と、幾度も蛹から蝶に生まれ変わるような深い変容のプロセスを進めつつ、現実世界でどのようにすれば水瓶座的意識を表現できるのかを学ぶ期間であることを示しています。難しいことですが、手探りで創意工夫しながら、小さな行動の積み重ねによって、それを学んでいくことが告げられています。
宇宙の流れに沿うと、圧倒的に楽に進んでいくことが可能です。波に向かっていけば、この星たちの強烈な反作用をマトモにかぶりますが、波に乗っていけば、いくら大変なエネルギーでも大丈夫なのです。宇宙という全体性が示す方向性をキャッチしながら、あくまで自分のアンテナで進む。キーワードは意識は広く高く持ちながら、実践する現場はあくまで身近な現実であるということ。内的探求は深く深く、現実視点は近く近くーーです。
どんな自分になりたい?どこへ向かいたい?と問いかけ、
それを自分のアンテナで決めていく時です。
その魂・スピリットの想いは社会の枠組みや風潮、親の想いとは真逆のことが多いでしょう。
それでも、本当の私を見つけると決意することで、現実はその方向へ舵を切ります。
それでは、皆さま、ステキな10月をお過ごしください♡