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月と天王星

少し前から、トランジット天王星がネイタル月にタイトな180度を形成しているのですが、明らかな内的変化がありました。私は月が蠍座なので、家族や親友など、特に親しい人に対しては感情が一体化します。感情的に相手と同一化してしまう。自分が大切に思っているものや場所に対しても同じようにそうなります。


たとえば、私は神戸に対して地元愛のようなものを持っていて、郷愁を超えた深い感情を抱いています。「神戸を愛する人たちの掲示板グループ」のようなものがあって、そこで神戸っ子の神経を逆撫でするような投稿を目にしたことがありました。世間の人が認識している神戸とは中央区、東灘区、西宮、芦屋のことであり、それ以外のローカルな地域は神戸とは言えないーーそんな内容でした。


はあ❓


瞬間、頭が沸騰するほど血が上りました。「とにかく何か言うてやりたい衝動」に駆られましたが、グッと堪えました。私は生まれは神戸ではないのですが、夫は生粋の神戸っ子です。彼にそれを見せると、ふっと笑い「そうなんや」と涼しい顔をしています。あれ。。。(我に返る自分)


彼は自分と直接関わりのないことに対して感情を同一化させることがありません。そうですよね・・・自分が大事に思っているものを否定されたとしても、みんなが感情反応を示すわけではありません。自分と外界との適切な感情的境界を持つことが難しい人と自然に持てる人がいます。



月が蠍座(あるいは水サイン)であれば、感情の同一化という傾向は否めない気がします。松村潔さんが「月蠍座の濃密さは食にも現れるので、チーズやパテなどの濃縮されたものを好む」と書いておられました。確かに大好きです。生来の性質はそう簡単には変えられません。



そんな私が少し前から、非常にクールになっていることに気づき、自分でも不思議に思っていました。自分と親しい人との感情を同一化しなくなったのです。私は私、あなたはあなた、お好きにどうぞーーあぁ、なんて楽なのでしょうwこれまでこんな感覚を覚えたことがありません。それくらいの変化です。


これは一体どうしてかと考えていると、月と天王星180度だと思いました。180度は睨み合っているような様相なので対立も意味します。でも、真正面から見つめ合い相手を強く意識することになるので、お互いに近づこう、高め合おうとする作用も働きます。たとえば太陽土星180度を持っている人はとても土星的な性質を持ちますし、月海王星180度を持っていれば、海王星的性質が強くなります。



月と天王星180度は、感情面でのクールな冷静さ、相手や外界との一定の距離感を生み出します。ネイタルで月と天王星のアスペクトを持っている場合、それが良く働くと、自由で独立的で自立した人、感情に振り回されない知的な人、変化を受け入れる柔軟な人になると思います。一方、偏屈さ、思い込みの激しさ、他者との距離感が掴めないことで生じる孤独感、堪え性のない衝動性などとしても現れると思います。


「境界を超えた他者への感情的な介入」はほとんどの場合、手放した方がいいものです。親の子どもに対する介入、妻の夫に対する介入、親友に対する介入・・・それは相手の自立と自由意志への介入(余計なお世話・コントロールしようとする傲慢な態度)になるからです。



特に、月が水サインにあったり、境界線を引く事が苦手な人にとっては、トランジット天王星の影響は非常に有意義な方向で使えることが多いと思います。月という内的世界(内的な住処)が天王星から変化を促され、新しい自分・閃き・可能性を見出していける時。水瓶サインのポジティブな側面が取り込めるチャンスと考えるとわかりやすいかもしれませんね。


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