能ある鷹は翼を授ける
最近、同年代のすごい人によく出会う。
すごい、なんて身も蓋もない言い方だけど。
ドラマのある写真を撮る人、惹きつける文章を書く人、尋常じゃなく旅してる人。いろんな分野の「すごい」人。
それぞれの才能(または努力と経験の結晶)が素晴らしいのはもちろんだけど、私が一番びっくりしているのは、その誰もに共通している点である。
彼ら・彼女らはみんな、その「すごさ」の源やノウハウを、惜しみなく教えてくれるのだ。
全員が共通して言う。「みんなでうまくなろうよ」と。
ノウハウを一人で抱え込んでちゃもったいない、みんなでうまくなった方が楽しいから、と。
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職業柄、かなり過去まで遡って、広告の売り文句を調べることがある。
すこし前(ざっくり感覚で言うと5〜6年前)までは、「誰にも教えたくない○○テク」だの「秘密にしたい○○コスメ」だの、世界の中心はジブンですっていう言い回しがとにかく多かった。でも今は違う。「これよかったよ、みんな使ってみてよ!」というスタンスの方が優勢である。言うまでもなく、ゆうこすなんかが第一人者だ。
「ゆとり世代」という呪いを脱ぎ捨てた「ミレニアルズ」は、こんなにもしなやかで、強いのか。そう思うと勇気が湧く。
今まで自分の生まれた世代をなんとなく後ろめたく捉えていたけれど、最近、少しずつその感覚が薄れてきた気がする。無気力で夢のない世代なんかじゃ決してない。ただ効率を追い求めるでもなく、ただお人好しなわけでもなく。
率先して山を登った人は、頂上の景色を独り占めしたりなんかしない。水飲み場の場所や近道を教えてくれ、ときに手をつないで歩いてくれる。私は今、手を引いてもらってる真っ最中だけど。今度は誰かの役に立てるように。そのときまで頑張ろう、なんて思ったりしている。
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