楽しくインドを旅するための、TIPS集 ‹その①›
2019年10月、3週間ちょっとのあいだ、ひとりでインドを旅していました。
「女ひとりでインドなんて、とんでもない!」という反応をいただくこともありましたが、結論から言うと、スリやぼったくりなどの犯罪とは無縁で、安全と呼べる範囲のなかで旅を楽しむことができました。
私が安全に旅をできたのは、幸運に負うところが大きいとは思っています。ですが、ちょっとした豆知識や工夫ひとつで防げる被害もたくさんあります。
滞在中、「危なそうでこわいけど、ほんとはインド行ってみたい」というような声をたくさんいただいたので、安全に旅するために私が気をつけていたことや、お役に立てそうな情報などを、備忘録を兼ねて書いておこうと思います。
ここから先はトラブルの話、ちょっとこわいような話が続いてしまうので、先に断っておきます。私にとってインドは、めちゃくちゃ美しい場所でした。ときに「汚い」だなんて言われることもあるけれど、人も、自然も、建物も、全力で「生きてること」を丸ごと肯定してくれるような、美しさとパワーに溢れた場所でした。
すこしでも安全に、楽しい旅のお手伝いができることを願っています。
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①ガイドブックのトラブル欄を読み込む
もっともシンプルで、かつもっとも効果があったこと。それは「地球の歩き方」のトラブル欄を熟読すること。
インドに限った話ではないですが、詐欺・スリ・ぼったくりなど、旅で遭う軽犯罪のたぐいはほとんどがパターン化されています。
手口さえわかっていれば、もし詐欺にあっても相手を無視すれば被害にはあいません。
「歩き方」の内容がいちばん詳しいですが、ほかのガイドブックでも必ずトラブルについての記述はあるはず。渡航の前に、ぜひしっかり読んでください。
また、最近では、「劇場型詐欺」と呼ばれる詐欺の話も耳にします。ここでは書ききれないので、「インド 結婚式 詐欺」などで検索してみてください。
②一泊目の宿は必ず予約をしておく&送迎を頼んでおく
旅慣れている人ほど、インドに来ると冒険をしたくなるようです。
ですが、どんなに弾丸旅行でも貧乏旅行でも、初めて訪れる街の一泊目は予約しておくことを強くオススメします!なぜならインドは、空港や駅での詐欺が名物と言っていいほど多いのです。とくに玄関口であるインディラ・ガンディー空港は、トラブルの話が絶えません。
空港を出たすぐのところで客引きをしているタクシードライバーたちは、かなりの確率で詐欺とボッタクリの危険があります。法外な値段をふっかけられたり、頼んだのと違う場所に連れていかれたりするのです。
「デモで道が塞がっている」「そのホテルは閉まってるから、自分の友達の宿を紹介しよう」などと言い、無理やり遠回りさせられたり、ボロボロのホテルに泊まらされたりすることもあるようです。
私が今回の旅で出会った人は、「あなたの予約したホテルは閉まっている」とドライバーに嘘をつかれ、数時間かけて別の街まで連れていかれた挙句、8万円を請求されたと言っていました(あとで彼が確認したところ、泊まるはずだったデリーのホテルは問題なく営業していたそうです)。
というわけで私は、空港や駅において、客引きをしてくるドライバーは信用しないようにしています。
じゃあどうすればいいの?と思われるかもしれませんが、解決策はいくつかあります。
・ネットが使える環境であれば、Uberを使う
Uber、超絶便利でした!なんだかズルしてるような気分になるくらい。
インドを訪れるのは今回の旅で2度目だったのですが、毎回価格交渉をしていた1度目の滞在と比べて、1日における消費エネルギーが格段にセーブされました。もちろん、ドライバーと丁々発止の価格交渉をするのも楽しいのですが、急ぎのときや、どうしても夜に移動しなきゃいけないときなど安心感が違います。
Uberでのトラブルも起こりうるようですが、私が使った限りでは、とくに不安になるような出来事はありませんでした。
ネットワーク環境については、インドでも使えるSIMカードを入れていました。ちなみにインドでは国内でSIMをかうのがめんどくさいと聞いていたので、タイで購入した周遊SIMを使用していました。Amazonでも買えます。これについてはのちほど。
・公共交通機関を使う
デリーの場合はメトロがあります。ちょっとわかりにくい場所にあるので、事前に場所を調べておくのをオススメします。
・ホテルに送迎を頼んでおく
いちばん安全かつ確実な方法です。少しでも不安がある方には、強くオススメします。
「インドまで来て送迎してもらうなんて、かっこわるい」「旅慣れてるから必要ない」そう思う方も当然いらっしゃるでしょう。私も普段は、「送迎なんていらない派」です。つい自力でどうにかしたくなっちゃう。
ですが、女性や旅ビギナーに限った話でなく、インドに何度も訪れている男性(しかもガタイがめちゃ良い。明らかにケンカ強そう)ですら、「知らない街の一泊目は送迎を頼む」と話していました。旅慣れているからこそ、「安全」を買うためにお金を使う。彼の姿勢に、私は賛成します。
ただし、送迎のプラカードを偽造する詐欺師も稀にいるそうです。制服や車のロゴなど、気をつけて確認することをオススメします。
怪しいな?と思ったら、すぐにホテルに電話をしましょう。いつでも電話できるように、電話番号はメモしておくと安心です。ドライバーに電話を借りる場合は、必ず自分で番号を打ってください。相手が番号を打つ場合、ホテルではなく詐欺仲間にかけられてしまう危険性があります。
続きは、次回。
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※2019/12/30現在、インド全国で国籍法の改正をめぐるデモが起きているそうです。インドに行かれる際は、治安について入念に調べることをおすすめします。