見出し画像

怒ってもいい

ちょっと前に、仕事関連の人間関係で悩んでたことがあった。

パワハラ、と言ってしまうと言い過ぎかもしれない。だけどその手の問題。

働くことも、今の仕事も好きだけど、その人(仮にAさんとします)と会わなきゃいけないと思うと憂鬱な気持ちになった。

友達と飲んでるときなんかに軽く愚痴ることはあったけど、悩みについてなかなか深く話すことはできなかった。

「被害者ヅラしてる」と思われるのもこわかったし、「もう少し年次が上がればガマンできるようになるよ」と私の器の小ささをやんわりと指摘されたこともあった。

だけど小さなストレスも、積もればだんだん大きくなってきて、泣きたくなるような日もあった。

そんななか、同性の先輩に話をきいてもらえる機会ができた。彼女は年も近いし、物腰がやわらかくて、ちょっとした人の表情なんかにも気がつく人だ。

だけど。私が今まで悩んだことを話すと、彼女はびっくりするくらい怒ったのだ。こっちが拍子抜けしちゃうくらい。

「それ、ひどいよ!ほんと、つらかったね」と。

その瞬間、なんだか泣きそうになってしまった。

ガマンをずっと続けててわからなくなってたけど、あそっか、私は怒ってたんだ、辛いって思ってよかったんだ。そう気づいた瞬間には、ちょっと楽になっていた。

負の感情をおさえられる人こそ大人、それは事実。だけど、怒るべきタイミングで抑え込んでしまうと、自分のコップがあふれてしまうこともあるだろう。よく例に出される、花粉症のコップのように。

私の悩みを聞いてくれた先輩は、決して感情的に怒る人じゃない。そんな彼女が怒ったのは、私が怒れないでいることに気づいたからなんだろう。わざとだったのかもしれない。

怒ったり悲しんだりせずに過ごせたら一番いいけど、いったん怒ることもときには必要みたいです。


いいなと思ったら応援しよう!

片渕 ゆり(ぽんず)
サポートいただけたら、旅に出たときのごはん代にさせていただきます。旅のあいだの栄養状態が、ちょっと良くなります。