12,儀父母の学歴脳はさらに続く

孫へひらがなが書けるかどうかの時期から算数を教えるという義父。それに拒絶反応を示していた矢先、夫の姉の結婚式に招かれた。夫と子供と全員で行き、どんな式になるのだろうかと、ただただ静かに円卓で食事を頂き色んな人のスピーチを聞いていた。次はお父様からのスピーチ…となって、どんな話をされるのかと食事の手を止めて聞くと、姉の結婚式であるはずなのに、話し出したのは、息子の自慢話だけだった。「本日はお忙しい中…(当たり前のご挨拶)ありがとうございます。ところで、うちの子供は…息子が〇〇大学医学部を卒業し、今は〇〇大学の△△(上位層の肩書)をしています。息子は幼いころから…~~~」と、ずっと夫の自慢話をしてそれだけでスピーチが終わった。もう、途中からは自慢話しかしていない情けなさで、聞いてられなかった記憶しかありません。娘の結婚式に息子の学歴の自慢だけをする父親って、どんだけ心が貧しいのかと思ってしまった。偏差値と肩書がそんなに好きなのか…と。娘の幸せを願ってあげないのか?娘との思い出とか娘との話はしてあげないのか?義理の姉が可哀そうに思った。姉の話にはなると、親の学歴脳に悩まされて自殺未遂をしたことが何度かあると夫から聞いたことがある。そりゃ、こんな御目出度いはずの所で息子の学歴自慢しかしない親だと、幼少期の姉もさぞかし辛かったんだろうと思う。私ならば逃げ出して自立するために実家を早く出ただろうなと。でももしかしたら、それすら出来ない家族の形だったのかもしれない。学歴脳の闇を考えさせられた結婚式だった。

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