こうじ
こうじとの恋は終わった。
こうじとは世間的に言えばダブル不倫の
関係。
不倫はいけないことらしいが、
20代で結婚して、
その後他の異性に恋をしないなんて人
いるのだろうか。
恋をしても不倫はいけないことだからしてはいけない!
と理性で抑えるのだろうか。
抑えれるレベルの恋なら、
危険を冒してまでもしないかもしれない。
こうじとは、
少しづつ距離が狭まっていった。
彼は同じ職場にいた男性。
違う課だが、
隣の課で隣のシマにいた。
直線距離にしたら、
5,6mくらいしか離れてない。
重い荷物を運んでたら、
手伝いに来てくれたり、
ちょくちょく話しかけてきていた。
なんとなく彼がわたしに好意を持ってることは気づいていた。
特別外見的に好みのタイプではなかったが、
彼は世間体には爽やかなイケメン。
いつも真っ黒に日焼けしていた。
40代になっても若者のようにスリムな
人だった。
ある日、
職場でトイレから出てきたら、
人気のない通路にこうじがいた。
こうじは恥ずかしそうに顔を真っ赤にして言った。
「今度、野球でも一緒に観にいきませんか?」
まるで高校生みたいだと思った。
可愛い人だと思った。
ちょっと意地悪して、
野球って、
みんなで観に行くんですか?
それとも2人で行くんですか?
彼がその時なんと答えたか、
今はもう思いだせない。
でも、
この頃、
彼にメルアドを教えた。
しばらくは、
当たり障りのない爽やかなメールが
彼から届いた。
そんな時期に東日本大震災が起きた。
行政に関わってる彼は、
いろんな助かる情報をメールで教えてくれた。
結局彼とは深い関係になり、
今から思うと激しい恋をしたと思う。