桜の思い出
今年も満開の桜の季節がやってきた。
桜を嫌いな日本人なんていないだろう。
わたしも、
もちろん大好きです。
でも
一年一年歳を重ねるにつれ、
桜への思いは変わっていく。
ただ綺麗だなぁという感覚ではなく、
なんとも言えない感傷や傷みや寂しさなど、
表現できぬ複雑な感情を抱くようになってきた。
あと何回桜をわたしは見つめることができるのだろうか?
確実に訪れる「死」を、
桜を見ると、まざまざと考えざる得ない。
そして
桜を見ると思い出す男がいる。
8歳年上のヒロシ
何度一緒に桜を見に出かけただろうか。
雨の冷たい夜に浅草に出かけたこともあった。
人気のない夜の桜の木の下で、
何度も抱き合ったこともあった。
桜の木の下で、
セックスして快楽に気が遠くなったこと。
これがわたしの人生でも
最高のお花見の思い出の一つになることは、
間違い無いと思う。
もう
これからはそんなことは、
わたしの人生に起きないと思うけど