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「宝塚って、一回見てみたいんだよね」という男性に桜嵐記を見せた話-2

というわけで、同僚男子に「桜嵐記/Dream Chaser」を見てもらいました。

それまでの経緯はこちら ↓

準備OK

オリンピックの閉会式でタカラジェンヌが国歌斉唱をしたときは「自分が宝塚を初めて見るタイミングで、こういう出来事があって話題になって、とてもラッキーに感じる。ありがとうございます」と連絡が来ました。…ええ子や!

ルサンクを熟読してくれていました。「最初、長いと思ったけど面白くて少し泣けるくらい没頭した」とのこと。桜嵐記を選んでよかったです。

「私が好きなシーンは大根を…」と言いかけたら「弁内侍、空中で大根を切り刻む、ですね」と即答してくれるあたり、読み込んでる(笑) ここから会話がめっちゃ楽しかったです。いやー、楽しかった!

以後、面白い名言がいっぱい出たので羅列します。

※なお、私たちは隣り合わない、別々の席で見ました。
劇場では会話しないことを約束して会話はいずれも劇場外です。

「全身、服は買いました」

「宝塚って何を着ていけばいいんですか、スーツでいいんですか」と心配していたので、ジーンズで大丈夫だよと助言しておいたのですが…嬉しいじゃないですか、その心意気(笑) リスペクトがあってよいですね。

「せっかくの機会だし、買いそろえておけば今後同じ機会があったときに楽しめるので」とのこと。(また見る気満々やないか…)

幕間の一言

外で待ち合わせしました。

「ぜんぜん違和感ない! 面白かった! 女性が男性をやっている違和感がない」

「戦いのシーンの演出が、ただぐちゃぐちゃやるだけではなくて美しくて、すごくよく考えられていた」

「構成がすごい。死んで終わりではなくてあの終わり方なのがすごい」

「誰が誰だか分からなくなるから衣装はそのままで通すんだと思っていたら、何着も何着も着替えてすぐ出てくるからびっくりした」

「みなさんの拍手の仕方がすごい。体ごと拍手していた。すごい熱量」

「拍手のタイミングが分からなくて、ドギマギした」

「帝はなんで、戻れよ、って言ったんですか? どういう意味ですか?」

…そこは分からなかったんだ…と説明しました(笑)

ショーの予習として
・「トップさんがフッ!!!って掛け声をかけたら拍手です」
・「銀橋に出てきたら拍手が入ることが多いです」
・周りの手拍子にあわせとけばOK
など教えておきました。めいっぱい楽しみたいから事前予習したいというスタンスだったので、ありがたかったです。

終演後の一言

「…すごかった! 俺、今からもう一回この公演見ようって言われたら、見れます。見たいです」

…それは良かった!(笑) 幕間よりもすっきりした顔で、キラキラの瞳でそう語ってくれました。「連れて来てくれて本当にありがとうございます」とその後冗談抜きで20回は言ってました。

芝居よりもショーのほうが「これが宝塚」と思うシーンが多くて楽しめたそう。「体感5分って聞いてて、またまた大げさな…と思ってたけど、ほんとっすね」。

「僕はやっぱり月城かなとですかね…」

「誰が印象に残った?」と聞いたら即答。彼曰く「カリスマ性がある。目を引く。歌もうまいし美人」とのこと。もともとエリザベートのときかられいこルキーニの扮装写真に一目ぼれ(?)して、何回か検索していたそうですが、生で見てその思いを確かなものにしたようです。

「月城かなとのトップお披露目公演のチケットってなんとかなりますか?」

…なんとかします。

「まずは月組だけにします」

他の組も見てみたいか聞いたら、即答。

私が、誰がこうで、このシーンの誰はこうしていて、と嬉しそうに話すのがうらやましいそうで、自分もその領域に近づきたいとのこと。

「メンバーを知ったほうが絶対に面白い。少しでもそうなりたい」とのこと。

芝居とショーで、人物が一致しなかったのが残念だったそうです。「後村上天皇は金髪&刈り上げで爆踊りするよ」と教えていたのだけは覚えていたそうですが。

「これは半端ないアスリート」

ひたすら尊敬してました。しかも終演後、六時半に「ここからまた一公演やるんだよ。三時間」と言ったら驚いてのけぞっていました。

「なぜ男性客が少ないのかが謎」

こんな素晴らしいものなら、男性も夢中になっておかしくないのに、女性の観客が大半だというのがもったいないと深く考えてしまったそう。舞台と劇場いっぱいに広がる女性の「ひたむきさ」が、もしかしたら男性を居づらくしてしまうのではないかと考えていました。

「自分は宝塚は見ないよ~」という男性は多いですが、そういった固定観念を持たずにこうしてフランクに見て、問題意識を持ってくれる人がいるのは嬉しいなと思いました。

「はまったとは言わないけど、もう一回は絶対見たい」と何回も言っていたので、(はまったんだと思うけど!)とても嬉しいです。

「宝塚を見たと自慢します」

これはとっても嬉しい発言。自分の家族は宝塚を知っているはずなのに、どうして見たことがないのだろうと本当に不思議がっていました。親もつれてきたいそうです。ええ子や!

「Dream Chaserの楽曲はいつiTunesで配信されるんですか」

ショーの楽曲が本当に印象的だったそうです。CD買えばよかったとその後五回くらい言ってました。

「非常にあっさり、さっぱりしているバランスが良い」

今回は貸切公演だったので、終演タイミングでりょうちゃんの挨拶がありました。カーテンコールなしで、さらっと定型文的な挨拶をして幕が下りるのでびっくりしたけれど、でもそのあっさり感と、本人の実直でまじめなお人柄が感じられたのが良かったとのこと。

「中央に立つ人は、やはり華がある。違う」

終始「トップになる人とその他の人はどこが違うのだろう。みんな素晴らしいのに」と考えていたそう。

結論としては、「中央に立つ人と言う感じがする。中央に立っている人が端役をしていたら、舞台が成り立たなくなるような華がある…珠城さんのこと」とのこと。

うまく言語化できていて素晴らしいと思いました!

「…さくらさんは、歌が上手い」

さくさくのことを、男性が「さくらさん」と呼ぶのが新鮮で、ちょっと面白かったです(笑)

「珠城さんも、日常を忘れてほしいって言っていましたし」

終演後、私が「明日から仕事だ」と嘆いていたら、「いいじゃないですか、今日は楽しんで、メリハリがついて。珠城さんも挨拶のときに、日常を忘れて楽しんでほしいって言っていましたし」とのこと。

ちゃんとりょうちゃんの挨拶を聞いて理解して覚えていてくれて、これはちょっと感動しました!

統括)布教を終えて

※布教っていうのはもちろん遊びの表現です

本当に感動した人は、自分から話す(笑)

私のほうから特に話題をふらなくても、これだけの名言(迷言?)が次々と口をついて繰り出されたので、よほど深い感動があったのだなあと嬉しく思いました。

初宝塚観劇時のキャトル訪問は、終演タイミングがベスト

いろいろ一通りみたあとにキャトルに入ったほうが、写真を見ても意味が分かると思ったのでそうしました。これは大当たり。非常に楽しめたそうです。

「伝道師」はやはり必要

今回は
・お互いを知る仲の良い同僚だった
・私の宝塚好きも熟知していた
・丁寧に見る作品選び、観劇前のコミュニケーションを重ねた
この三点が良かったポイントかなと思っています。

私の存在がなかったら、一生宝塚を自分が見に行こうとは思わなかったと話していましたが、宝塚に限らず、やはり何でもそうですよね。

認知をしていて、多少の興味関心を持っていても、自分事化するきっかけがないとアクションは起こせない。チケットの取り方も分からない、明らかに自分と異なる属性の人たちの集団に入る思うと身構えて、なおさら行動は起こしにくい。

今回は初観劇が実現して、とても良い形に着地できたと思いますが、その人その人に合うかたちでおすすめして、フランクに連れていける身近な伝道師みたいな役目の人が身近にいるといいのかもね、と話し合いました。



未来への希望がつながった、最後の観劇

この回の観劇で、私自身が「男役・珠城りょう」を劇場で見るのも最後になりました。

とても泣いてしまったけれど、宝塚初体験の人の興奮した話を聞けて、寂しさはうまく紛れ、りょうちゃん良い作品をありがとう、これからの楽しみをありがとう、という未来への希望のような気持ちに変わりました。その点でもよかったです。


追加)
昨日は言わなかったのですが、実は芝居でもショーでも泣いていたそう。ショーでなぜ?と聞いたら、会場の熱量に感動したとのこと。(恥ずかしくて昨日は言わなかったのだそうです)
うん!見込みあり!また一緒に月組を見ます。

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