エイリアンとエイリアンズ(エイリアン2)を、公開から30〜40年経って初めて観た感想【ネタバレ有】

なんで名作映画というものは後から後から想いが募っていくのだろう。余韻の増幅っていうんですか?
観た後の数日間でゴーンゴーンと増幅していって頭の中を埋め尽くされ、知りたくなって調べて観返してまた違う感想をもつ。これが映画にハマるという現象ですね。

恋と同じですね。


結論から言いますが私の中ではターミネーター1と2には及びません。たぶん。現時点では。

そもそも、前にも言いましたがグロいのとかホラーとか苦手なんです。でもエイリアン2が名作っていうから…


あ、2022年になるまでターミネーターもエイリアンも観たことがない人なんていたんですね、とか言わないでくださいね。いたんです。
でもこんな名作映画たちを、感性が充分育った年齢で全くの初見で嗜めたのはある意味幸福だったかもしれないです。


さて、エイリアンは笑わせる映画ではないのに思わず笑ってしまったシーンがあって、
・1の、アンドロイドが正体を明かしてバラバラになって頭だけになって「同情するよ」って最期のセリフを言った時のムカつく顔と、その直後にぶっ壊されてあからさまに造り物の仮面の状態になったときのギャップ
・2のクライマックスでリプリーがGet away from her, you bitch!って言って登場した時のパワーローダー
からの、「かかってきな」←Come on!の字幕訳


なんでターミネーター2やエイリアン2が、余韻の増幅が起こるのだろうと考えてみるともしかしたら擬似親子愛のようなものが主題になってるからかもしれない。親子愛は生ける者全てにとって普遍のテーマだから。

いやいや親子愛を主題にした映画なんて腐るほどあるよなあ!他にもなにか要因があるはずだ。俳優とか演出とか。

ちなみに永遠の0も観ましたがこちらも大変素晴らしい映画と思いました。しかし内容が内容なだけに軽々しく「好きな映画」の位置づけにはできない。


さて、というわけでエイリアン2の好きなシーンは
絶体絶命で追い詰められ、エイリアンが現れた時にリプリーが抱っこしてるニュートに
Close your eyes, baby
って言うところですね。
こういう状況のとき母親は子どもにそう言うしかないのか…!としばらく考えてしまいますね。


あとは

ニュートの

「キャアアーーーー!!!!」

が好きです。


この絶叫が心地いい。

なんでかといえばこれは視聴者の素直なリアクションの代弁だから。


1でも2でも出てくる大人はみんなプロの航海士や兵隊ばかりで、そういう危険を犯す機会もない大多数の一般的な地球人が出てこないから。ニュートの絶叫を聴くとなんか妙にすっきりする。そりゃエイリアンこわいよね。私だって絶叫するわあんなん出てきたら。


だけどどうしても無視できないのは、エイリアンは悪の怪物でもなんでもなく手を出したのは人類が先だしエイリアンはただ普通に自分の星で生きて繁殖して生命の営みをしていたところを人類という「エイリアン」がやってきてそれを侵そうとしてきたから返り討ちにした(もしくは自分らの栄養になりそうだから喰らってた?)だけであって、いきなり部外者に卵を焼き払われたりしたら憤慨して報復しに襲いかかるのは当たり前、なのにリプリーとの闘いに負けてちょっとエイリアンかわいそうだ。という件。
だって地球に地球外生命体がズカズカやってきて侵略してきたら人類だってそいつら攻撃して全滅させるだろ…エイリアンは悪くない。
リプリーが悪役の人に「あなたはエイリアンより卑劣ね」って言ってたけどそもそもエイリアンは卑劣じゃない。

理不尽。


お付き合いいただきありがとうございました。

今後も今さらなタイミングで名作映画を観て感想を言いたくなったら書かせていただきます。


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