【3日目の夜】朝が始まるときのこと
ポルトガルのお家で朝を迎えた。8時間の時差があるのにしっかり7時過ぎに目覚めた。
顔を洗って支度をしていたら、ポルトガルママさんも起きてきて温かいミルクとパンを用意して待っていてくれた。
ぼんやり窓の外を見つめながら、パンにバターとハムをのせてかじったこの時間を私はずっと忘れないだろう。
汗ばんだ服たちを洗濯機に突っ込んで洗ってもらう。洗濯物を窓の外にひっかけて、これだけ乾燥してればすぐ乾くねと笑う。
昨日まで、カラフルな街並みの窓にはためく、これまたカラフルにぶら下がる洗濯物をみて、感動していたのに、今は風景の一部として暮らそうとしていることに心が湧き上がっている。
そのあと色々な観光地をまわって、よく歩き、笑い、お土産を買い、楽しかった。でもやっぱり一番に思い出すのは、素朴な朝ごはんと洗濯物のことだった。