司法の権力
離婚調停は月に一度しか行われない。話し合いは無理だから早く終わりにしてほしい。それでも従うしかない。結局6回やって不成立になった。毎月1回だから半年かかった。この間に長男は高校生に、末の娘は小学生になった。両親が争う中でも子供はどんどん成長する。
調停が不成立に終わると、弁護士から説明があった。今後は「離婚」「親権」「財産分与」に関しては裁判、「面会交流」「養育費」に関しては審判となるとのこと。よく分からない。説明を求めると、決めるのが難しいものについては裁判、簡単に決められるものは裁判を簡略化した審判になるという。簡単か難しいかは裁判所が決めるようだ。
私は弁護士に尋ねた。「親権が決まるまでに面会交流が決まったら、連れ去りなどの危険がないのですか?」そうなったらそうなった時のことという。親の離婚に子供が振り回されないようにする手立てが全くない。年齢が高いと子供の意見が反映されることもあるが、小さい子の意見は反映されないらしい。
その後面会交流の審判で家庭裁判所の調査官に私は同じ質問をした。調査官の答えはさらに恐ろしいものだった。
「面会交流が決まったら子供は交流相手の親に会うことになります。引きずってでも会わせることもあります。もし片方の親が会わせないという行為を取った場合は罰金が生じます」
耳を疑った。こんなに権力に脅かされたことは今までなかった。細かく聞いていくと罰金は一回会わせないといくらというのではなく、会えない時間で算出されるとか。もうそれ以上聞いていられなかった。
裁判所とは本当に恐ろしい所だ。