「なんとなく大事な思い出」に隠れた根底の願いを探ってみた

渡独して3ヶ月が経とうとする、7月末の日。
まだ、長女(4歳)が現地保育園に入る前。

ベビーカーを押して公園とスーパーに通った日々。
その中で、ひときわ色鮮やに記憶に留めておきたいと思う日があった。

なぜそう思ったのか?
その時はよくわからなかったが、何か自分にとって大事なことが隠れている気がした。

なので、その日のことを鮮やかに思い出せるよう書き落としながら、何でそう思ったのか?考えてみたいと思う。

もし、読んでくださっている方にも「なんとなくだけど、覚えておきたい大事な1日」があったとしたら。
なぜ大事なのか?探しに行き何かを得るきっかけにでもなったら嬉しい。
私がそのプロセスを含めて晒すので。

※書き落としたその日の描写は、ゆるい小説のようになってしまい、結論を急ぐタイプの方には着地が読めず苦痛かも&主に自分のために書いたので、区切り線以下に切り出して載せています。
ご興味のある方のみ、ご覧いただけたらと🙇‍♀

なぜ大事な1日に思えるのか、探ってみる

その日はシンプルに、長女にとって充実した1日になって良かった。
その日は、心からそう思った。

もう少しじっくり、思い浮かぶ情景に浸ってみた。

・念願のピクニックが叶い、満足そうにおにぎりを頬張る長女

・その日公園で出会った長女より年上の女の子。最初は笑顔がなかったが、長女に色んな形で愛情表現をしてくれていたシーン

・ジャムを作りながらその日の余韻に浸って幸せを感じた気持ち

挙げてみると、長女の名前に込めた願いが叶った1日だったから、それほど大事に思えるのかもしれないと思った。

長女の名前に込めた思い。
自分の心も、周りの心も大事にし、愛し愛される人になってほしい
という願いを込めている。

表向きには言ってなかったが、実は自分だけの人生のテーマも込めていた。

それは、長女と向き合うことを通じて
私自身が心から愛することを知ること
私自身が自分の心を愛したうえで、周りの心も大事にできる人になること

である。
(誰にも言ってなかったのに言っちゃったよ…)

人を愛せるようになってみたかった。
30数年生きてきて、最近になって初めて自分の心の鎧を脱げた。
だから、長女の名前を呼ぶたびに、自分自身の人生の課題とも向き合っていきたい

そう思っていた。ちょっと勝手なことだけど💦

だけど、その願いとは裏腹に、長女の名前を呼ぶたびに「私は、名前に込めた願いを叶えられていないのでは?」と突きつけられるようで苦しくもあった。

長女が生まれてきてくれた後、ワンオペ×激務×他人軸で心を失っていた期間。
次女妊娠中や誕生後充分に応えられなかった期間。
要するに、これまでほぼずっと、充分に応えてあげられていないのではという心苦しい気持ちを抱えていた

だけど、この日は長女の心が喜ぶ1日だった。
そこに私も寄与できた。
周りの誰かから、無償の溢れる愛を受けたように感じられた。
自分の心も大事にできた。

そんな要素が散りばめられていたから、直感的に覚えておきたいと思ったのかなと思う。

そう思うと、自分自身にこう声をかけたくなった。

大丈夫。こんなに大事に覚えておきたいと思うのなら、充分に愛せている証拠だよ。あなたの中にちゃんとあるよ。だからきっと伝わってるよ。」

自分に自分で言ったんだけど、少し強くなれた気がした。

こんなふうに隠れたメッセージを探しに行ったり、それを書き落とすと、長女と向き合うこの後すぐからでも、なんだろうか御守りのようなものを持って接することができるようになりそうな気がする。
そして、願う方向に向かいやすくなる。

よし、ここまで来れたから、今日はここで筆を止めます。筆じゃなくて指だけど。

と思ったけどもうちょっと書きます。

書いてみて、2つほど自分でコーチングの手法を使ってたなぁと思ったのでシェアします。
噛み砕いて言います。

●浸って感じてみる


①思い浮かぶシーンに浸ってみる
②どのシーン、情景が特に琴線に触れたのか、もっと浸って感じてみる
③琴線に触れたのはなぜなのか、内側から湧いてくる感情にアンテナを立ててみる

この順に自分の内側にアンテナを張ってみると、自分のどんな願いが根底にあるからなのか?たどり着きやすくなります。
自分の根底にある願い、までたどり着くと、気持ちがスッキリしてくることが多いです。

ちょっと、体験してみないとピンとこないかもしれませんが💦


●俯瞰


別の自分から自分を見てみて、どう声をかけたいか?
と投げかけてみると、客観的に自分の状況を捉えやすくなり、思考の偏りや力みがほぐれたりします。
ちょっといっぱいいっぱいで視野が狭まっちゃってるな…という時におすすめな問いです。

コーチとセッションすると自分だけでは辿り着けなかった感情に気がついたり、自分からは出てこない視点を得られたりしますが、今回のようにセルフコーチングをする際にも一定有効だなぁと思います。

もし、良ければ今度試してみてください。



下記は、私が色鮮やかに覚えておきたいと思った日の出来事の記録です。
本当に他愛のない日常を描いた内容なので、それでもご興味ある方のみご覧いただけたらと🙇‍♀

〜長女と久々に2人で遊びに出たとある日の記録〜

曜日感覚がない長女が「月曜日はお弁当を作って公園に遠足に行きます」とうっかり紙に書いたのは火曜日のこと。

それから毎日「今日何曜日?えー(月曜じゃないの怒)」というやり取りを経て、やっと来た念願の月曜日だった。

目的があるからお着替えも主体的。
公園に着き、ちょっと遊んだらすぐ「お弁当食べる」とベンチへ。
おにぎりを「美味しいね」と言い合いながらモグモグ。
「卵焼きひとくち味見する?」
6つ入れたうちの1個を分けてくれた。

優しくしてくれた。嬉しい。
「ありがとう」
とパクついたら

「ひとくちって言ったのにー!怒」
怒られてしまった。

どうやら、長女の言うひとくちは、一切れまるまるじゃなくほんのひとかじりを指していたのだった。
普段もそうだった。忘れてた。

とっさに
「ごめんごめん、口に入れちゃったけど食べる?」

と言ったものの、流石にツバメのような口移しは憚られると思い

「ごめんもう噛んじゃった、ママのひとくち大きいから全部食べていいのかと思っちゃったよごめんごめん、ママは1個も食べてなかったからさ、長女ちゃんは5個くらい食べられたでしょ」

と言い訳がましくいなしてしまった。
微妙な回答しちゃったなーもっと良い回答あったよなーでもわかんない。
などと思いながら食べていると、
近所のドイツ人のお子らが集まってきた。

その中にいた、ある女の子が目に留まる。
小学3年生ぐらいだろうか。
きれいな金髪、すらりと細い美人な女の子。
だけど、表情に乏しくあまり笑顔が無い。

その女の子は長女のことが気になったようで、遊ぶ長女のことをしばらく真顔でじっと見ていた。

長女が遊具に置き去ったものを他の男の子が取ろうとすると、「これはあの子のだから」と長女に渡しに来てくれた。
優しい。長女のことをよく見ている。

その女の子たちと長女が混じって遊具で遊び始めた。
四人乗りの、くるくる回る遊具。

しばらく様子を見ていると、その女の子は長女のしたいことや嫌なことを察し、くるくる回し始めたりスピードを調整したり、優しくしてくれていた。

どちらかというと長女よりもその女の子が長女を追って、長女の真似をしてみたりしながら距離を縮めようとしてくれている。

そんなこんなで 長女もだんだん打ち解けてきた。
2人でふざけ合ったり追いかけっこしたりし始めた。

何回も同じ遊びを繰り返す長女。
女の子もさすがに「まだやるの?」 と辟易した表情を時折見せつつも、しょうがないなあという感じで、 長女の遊びにかけまわって付き合ってくれた。

遊びの一環で、たくさん落ちていた謎の実を延々と拾い集めては、ベンチで見守る私に見せにきた。
軽く60個ぐらいは集めていたと思う。

得体の知れない実。
「こんなに集めてどうするの…」
苦笑いしつつ、一緒に渡しに来てくれた女の子に御礼を言った。

すると、横にいた現地のママさんが
「これ、そのまま食べられるのよ。美味しいわよ」
というようなことを教えてくれた。

家に持って帰って調べたら、渡独直後にオリーブと間違えて買ったミラベル という実であることが分かった。
西洋すももとも言われるらしい。

せっかくなのでジャムにでもしようかと思ったけど、 60個ぐらいの実を洗って種を出す作業は絶対に嫌だと思った。

だけど、捨てるのも勿体ない。
どんなジャムになるか試してみたい好奇心が顔を出し、重い腰を上げた。

やり始めると案外気分転換になった。

ミラベルの 甘い香りを嗅ぎながら
実を潰す感覚を手指で感じながら
これは熟してないな、固いなとか判別しながら
今日あったことを思い出しながら
黙々とする手作業。

梅仕事をした時も同じことを感じたことを思い出した。
自然や季節を感じながらの単純作業は、意外に癒される。

今日、同じベンチに来た現地ママがアイスを分けてくれたなぁ
前もそういうことがあったなぁ
ここの、そういう文化いいなあ

そんなことを思いながら、前の住人が置いて行ってくれた砂糖をふりかけ、レモン汁をふりかけ、火にかけて混ぜていった。

こういう事件的に発生する、予定外の出来事が案外好きだ。

ふと、公園から帰るシーンが蘇った。

長女とずっと遊んでくれた女の子は、別れの時、長女にハグやハイタッチをしてくれた。
大好きだよとジェスチャーでたくさん伝えてくれて、何回も長女に手を振ってくれた。

長女が人に大事にされているのを見ると、嬉しかった。
こういう他の子から好かれる魅力がこの子にはあるんだと嬉しくなった。
誇らしく思った。
長女は、この日は大満足だったからか、家に帰ってからもハイテンションだった。

私も温かい、満たされた気持ちになった。


いいなと思ったら応援しよう!