澳門の旅
あけましておめでとうございます。
澳門に来ています。
香港からフェリーではなく、開通したばかりの港珠澳大橋を通って陸路で行きました。
返還直後くらいに初めて澳門に来て、それから何度か来ています。
当時は沢木耕太郎の『深夜特急』を読んで、その世界にどっぷりハマってました。
初めて来たときには、返還直後で、いろいろが不安定でカジノもやや下火で、マカオの繁華街も人はさほど多くなく、ふつうの人たちの生活が脈々と営まれている感じでした。
それが今や大きく様相を変え、中国本からの富裕層がホテルの娯楽城に集い、大賑わいです。
数年前までは日本人観光客は歓迎されているなと感じていたのですが、今は正直、日本人観光客なんて…それよりお金を落としてくれる本土の富裕層のためのサービスが充実しているようです。
宿泊しているホテルに併設されているカジノを覗いてみましたが、老若男女問わず、大勢の本土の富裕層がゲームを楽しんでいました。
昔からこのマカオでおもしろいなと思うのは、カジノや娯楽城の隣には貴金属店があること。
貨幣より金のほうが信頼できるということもあると思いますが、軍資金がなくなったら身につけている時計やアクセサリーを担保にお金を借りたり…ま、今どきそこまではないですよね。
高級レストランの隣には日本資本のコンビニチェーン店。
世界遺産の広場にドラッグストア。
合理的なんだな
と思います。
そして、よく 社会問題にならず、地域住民とも折り合いがついてるなとも思います。
きっと、外国の統治下に置かれ、その価値観を強いられる中で異文化コンフリクトをさまざま解決していか過程で、身についた生きる術なのかもしれません。
主要産業がカジノによる収益や付随するサービスの提供となると、自治体も住民も一丸となって本腰入れて得られる利益と失われる利益を考えながら検討しなければならなくなります。
日本でもカジノが導入されるそうですが、先行事例に学ぶとともに、関係者でしっかりビジョンを共有して、目指す姿を明確にしておかないとカジノに振り回される街づくりになってしまうかもしれません。
あくまで個人の見解です。