待ち合わせ場所ひとつ取っても 黄色いクルマのアオイさんの巻
「今度の土曜日、お昼まで仕事で、午後からお休みできそうです。
お忙しいですか?」
「土曜日、大丈夫だと思います。
待ち合わせ、どのあたりにしますか?」
黄色い車のアオイさん、いよいよ来週末、ご対面だ。
かの、いきなりホテルに誘ったりしません、の彼だ。
マッチングアプリの自己紹介文できっぱり言い切るだけあって、LINEに移ってからも非常にお行儀がよい。
出勤前と、終業後、1日2回規則正しくLINEがくる。
今日は出先で大雨に降られました、とか、今夜は飲み会です、とか、当たり障りないこと。
私が低気圧で片頭痛ですと言えば、大丈夫? ゆっくり休んでね、と、これもまた当たり障りないことば。
自宅に帰ってから、30分近くスマホにかじりつかないと答えきらない質問は、質も量もしてこない。
私はマメにやりとりができる方が好きだが、よくよく考えて答えたいことや、お相手との対話から生み出されるようなことは、LINEやメールではなく会って伝えたい。
ことばとことばが触れ合うことでしかできない世界が、あると思うから。
さらりとしていても、雑に扱われている感じもしない。
きちんとそれまでのやりとりを踏まえて、卒なくメッセージがやってくる。
悪くない。
ちょうど1週間経つが、うっとうしさを感じることなく、静かに彼の便りを朝晩、待っている。
さて、待ち合わせ。
「電車なら、T駅はどうでしょうか。
ご面倒でなければ、私の住むY市に来ていただけると助かります」
中間点を取ったあっさり朝晩の人や、
私の住むところから2時間近くかかる、自分の最寄りえきに呼び出した、やんちゃな瞳のトモヒロさんのようなことがあったら、どうしよう。
あまり近いところも抵抗があるが、できるだけ女性が出てきやすいところにという気配りがあると、とてもうれしい。
「クルマが置けるところなら、どこでもいいです。
まりかさんのとなりの市のアウトレットはどうですか?」
「了解です。13時にはゆけると思います」
ということで、お約束完了だ。
さあ、何を来てゆこう。
昨日のワキガの治療で、両ワキはかなり内出血がひどいから、最低でも5部袖にしなくては。
さっそくニオイは効果が出ているから、ぴったりしたカットソーや、白いボタンダウンシャツも怖くないぞー。
さあ、まりかよ、楽しく迷うのだ。
でも。
いきなりLINEでは誘われなくても、会ったところでホテルに誘われたら、どうしよう。
そもそも、このワキでソノのときは迎えられないぞ。
*2023年5月20日の活動状況
・もらった足あと:5人
・もらったいいね:3人
・やりとりした人:1人
昨日マッチングした人からも、今日マッチングした人からも、何にも言ってこない。
ここまでのご縁だったのね。