消費者ブランドがIPO市場を活用している

本日もCrunchbase newsよりお届けいたします
元記事はこちら

Consumer Brands Are Capitalizing On The IPO Market

今年残りのIPOパイプラインが出そろってきており、公開市場のニュースをチェックしているような人だけでなく多くの人が知っているような企業も出てきています。

今年これまでに上場したVCバックの消費者ブランドは、ファッショナブルな医療用スクラブメーカーのFIGS、Jessica Albaが創業した消費財スタートアップのThe Honest Company、衣服のマーケットプレイスPoshmark等です。その他にも上場パイプラインに入っているのは、眼鏡メーカーのWarby Parker、人気のヘアケアブランドのOlaplex、テック業界に愛されている靴ブランドのAllbirdsなどです。

Cliintel Capital Management GroupのVCのRick BartenburgIIIによると、消費財企業の上場が盛んにおこなわれているシンプルな理由は、個人投資家が増えていることにあるそうです。
これはよく知られていることで(今年初めのGamesop saga騒動を覚えているだろうか)、個人投資家は消費者向け企業に惹かれる傾向があります。

「消費者向け企業がうまくいくのは、人々がそれが何なのか知っているからです。人は自分が理解しているものが好きなのです」とBurtenburgは言います。
「個人投資家がB2B SaaS企業に強い関心を持つかもしれないことも事実ですが、自分たちが使っている企業やブランドに投資したいと思う可能性の方が高いでしょう。
投資はもっと感情的なものになっていて、個人投資家は財務的なものよりストーリーに惹かれるということです。
個人投資家はPEレシオやプロフォーマを見ていないので、上場する企業のタイプが変わってきているのです。」

IPOパイプラインに入っている消費者向け企業の例です
・Warby Parker(眼鏡メーカー)
・Olaplex(ヘアケア)
・Brilliant Earth(ダイアモンド)
・Allbirds(靴)
・Dutch Bros(コーヒーチェーン)

また、投資は以前よりもずっと簡単になっています。E-Trade、Robinhood、Publicのようなプラットフォームのおかげで、個人投資家がアカウントを作り投資を始めることがシンプルになりました。

「この10年で時代は変わりました。ディールにアクセスしやすくなったのです。」

多くの人にとって、COVID-19のパンデミックによって、給付金が配られ、旅行にお金を使わなくなることでお金に余裕がうまれ、リモートワーク政策によって投資に使う時間が増えることとなりました。消費者向け企業はこの恩恵を受けているのだと、IPOX LLCのファウンダーであるJosef Schusterは言います。

「これらの企業は、可処分所得が増えたことの恩恵を受けています。最初からいいディールになるので、需要があるんです。消費者向け企業の株価は、初めは安くなる傾向になり市場では歓迎されます。一般的には、アプリケーションソフトウェア企業の場合でいつも課題となることは、もし高成長企業であれば最初のバリュエーションが高いがゆえに、のちの市場でさらに高値を付けるのが難しいということです」

Menlo Venturesにとって、来週のWarby ParkerのIPOは、Poshmark、ペットケアマーケットプレイスのRoverに続き、今年3番目の消費者向け企業の上場となります。
Menloの投資先は半分が消費者向け企業で、Exitは目新しいことではないですが、パンデミック中の消費者の支出傾向によって消費者向け企業は大きく成長することとなり、生涯で最もIPO市場が活気づく中での上場となるでしょう。

「特別新しいことではないですが、パンデミックによって消費者の過ごし方は大きく変わり、旅行ができないために可処分所得が増え、こういった日常体験に費やすことになったのです」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?