パンデミック騒動後、Parent-techスタートアップが増加中

私もこの領域はとても興味があるなと思っていたところに記事を見つけましたので共有したいと思います。
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専業主婦/主夫のための、チャイルドケアのマーケットプレイス、OtterのファウンダーHelen Mayerは、今年初めの資金調達ラウンドで最も興奮したことの一つは、Sequoiaで唯一の女性パートナーを務めるJess Leeとの出会いだと言います。
2016年にセコイアに入り、自身も母親であるLeeは、数年前から育児関連銘柄を探していたことがわかり、Otterの柔軟で手ごろな価格のソリューションがLeeの心をつかみました。
SequoiaはOtterの7月に行われた23億ドルのシリーズAラウンドのリードを務めました。
「Jess Leeは、投資家サイドにも女性がいることで、力強さと可能性が高まるとを示してくれたと思う」とMayerは言います。

ファミリーテックのサブカテゴリーの一つであるParent-techは、つい最近までそれほど投資家の関心を集めてはいませんでした。しかしながら、VCにおいて女性の地位が徐々に高まり、ロックダウンの中子供の世話をすることで生まれる様々な課題とともに、現代の親向けにテクノロジーを駆使したサービスの必要性に注目が集まっているのです。
Pichbookのデータによると、VCから資金調達をしているUSのParent-tech企業は、2021年に14億ドル近くを調達しました。
これは、過去4年にParent-tech企業が調達した総額よりも大きくなっています。
今年だけで、いくつかの企業が9桁のバリュエーションで資金調達に成功しています。子供たち向けのライドシェアサービスのZum、フレキシブルなジョブリクルーティングプラットフォームのMom project、子育てコーチを探すアプリのCleoなどはその一つです。

Parent tech investments on rise

「とても大きな市場です。ミレニアル世代の女性は働きますし、子育ての解決策に多額のお金を払うことを厭いません」とNEAのパートナーで、自身のファームのCleoのシリーズBラウンドへの投資をリードしたVanessa Larcoは言います。
近年のマッキンゼーのレポートによると、チャイルドケア市場は2019年に1360億ドルと推定されます。
ここには、新生児用のガジェットや新米の親のキャリアプランニングから、急増するナニーやデイケア・サマーキャンプの費用まであらゆるものが含まれます。
Initialized Capitalでジェネラルパートナーを務め、自身も3人の母であるAlda Dennisは、ファミリーテックがたくさんの注目を集めていることは嬉しく思っていますが、両親をサポートしうる機会はまだたくさん残されていると言います。
「私の生活は、サッカーの練習、ホームワークのプリントアウトや授業料を期限内に支払うことなど、本当にたくさんの小さなタスクであふれています」と、The Mom Projectでボードを務め、家族が子供に関する責任を整理しスケジュールを行うのに役立つスタートアップのバリュエーションを行うDennisは言います。
Dennisはまた、サンフランシスコの彼女の近隣には2つのペット緊急病院があるが、小児救急病院が一つもないことにフラストレーションを感じています。「息子が土曜日の夕方に病気になり、バーチャルですら診察してくれる医師を見つけることができませんでした。しかし、もし犬を飼っていたら、ただ道を下っていくだけで診てもらえたでしょうね」とDennisは言います。
Bravecareというこの夏に25億ドルでシリーズBラウンドを調達した、子供の緊急病院不足に取組むヘルスケアスタートアップについて彼女は触れています。
しかし、幼い子供をもつ家庭にとって最も負担となっているのは、質が高く手ごろな価格のチャイルドケアを見つけることでしょう。
パンデミックによってチャイルドケア不足の状況が更に悪化しました。2020年3月から多くのチャイルドケアセンターが閉鎖し、10分の1のチャイルドケアの仕事がなくなったとWall street Journalのレポとは報道しています。
「およそ50%のアメリカ人ファミリーがチャイルドケア不足の最中にあり、一つの枠に対し子供3人が殺到している状況です。」とMayerは言います。彼女はパンデミックが始まり双子の通うデイケアが閉鎖し、自身のフルタイム勤務が難しくなったことでOtterのアイディアを思いつきました。
信頼できるデイケアが不足していることで、多くの母親が仕事を失うこととなり、米国女性の労働参加率は1970年代以降の最低基準のとなっています。
その他のテクノロジーを活用したチャイルドケアソリューションには、Andreessen Horowitzが出資するWonderschoolという家庭内保育・幼児教室の開設を支援するプラットフォームや、チャイルドケアマーケットプレイスのWinnieといったものがあります。
もし議会に認められれば、Baiden政権のBuild Back Better Actはチャイルドケアコストの上限を世帯収入の7%とし、6百万人の子供に無料の保育園を提供することを約束しています。
「アクセスを高め、子育てに必要な資金を子持ち世帯に届けることはいかなることも重要なことです」とWinnieの創業者兼CEOのSara Mauskopfは言います。
多くの女性投資家がすでにかなりの時間をペアレントテックに使っていることに続き、多くのVC資金がこの業界に投じられていくことが期待されます。
「ベンチャー業界に女性が増えることと、ペアレントテックのスタートアップにより多くの資金が投じられることは偶然ではないのです。なぜなら多くの親がこなさなければいけないタスクは女性が担当しているからです」とNEAのLarcoは言います。
今年初め、Julie WroblewskiとJoanna DrakeはMagnify VCを設立しています。これはファミリーテックにフォーカスした50億円のファンドでMelinda French GatesのPivotal Venturesがアンカーを務めています。
ベンチャーキャピタリストがこの領域での投資機会に気づき始めている一方、彼らの多くはいまだに多くを投資してはいません。
「私たちが必要としているのは、この領域の会社が生き残るためのグロースステージの投資家なんです」とDennisは言います。
大きなファンドが様子をみているのはなぜなのでしょうか。
「この領域のTAMは巨大です。一方で、Cryptoのような他に輝く投資対象があるので、それほど注目があつまっていないのかもしれません」とDennisは言います。


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