花と緑のコンシェルジュ ~秋の実物③~
こんにちは^^ 花と緑のコンシェルジュ 和田由里です。
秋の実物のご紹介を続けているところですが、だんだん暑い日も少なくなって秋らしい気候になってきましたね。
先日、秋の植木大市が開催されたので、その時の記事を書いたため、秋の実物シリーズの間に入ってしまいました。もう少し紹介したいと思ったので、今日はパート3です。
ノバラ
投稿のトップ画像に選んだのが、ノバラ。この時期に出荷されるのは、花ではなく、実です。生け花でもフラワーアレンジメントでもこの時期の主役は「実」なので、葉っぱはきれいに取り除かれています。実をアップにして写真を撮ったのですが、下の画像ような荷姿で出荷されているんですよ。実が絡んで落ちないようにゆったりとひもで結んであります。
さんざし(山査子)
バラ科の仲間、美容にも良いといわれているサンザシ(山査子)の実も花材として出荷されます。(これはなぜか葉を落として、実だけでは出荷されないんですね。)
話は飛びますが、イエスキリストが十字架にかけられたときにいばらの冠をつけられたという話がありますが、このいばらの冠は山査子だったということも言われています。
豆柿
収穫の秋・・・って感じの「豆柿」。これは観賞用ですよ。小さな柿の実がたわわについています。これを生け花の花材として使います。生け花を生けるとき、引き算の美しさ。。。必要な実や花、必要な枝などを見極めて、いらないものは除いていって作品を仕上げます。私の最も不得意とするところ。この豆柿はやりがいがありそう。。。つまり、私には難しい花材だとずっと思っています。
うめもどき
漢字で書くと「梅擬」。実の様子を紅梅に見たてたという説、枝ぶりや葉の様子がウメに似ることによるとする説とあるそうですが、私はこの画像のような姿のウメモドキしか見たことがない。。。と思います。生け花の材料としてのものだけです。梅の季節ではない秋に、紅梅のように見える美しい実の木。。。ということでこんな名前が付けられたのかなと思っていました。ウメモドキは、モチノキ科ですが、梅はバラ科。同じ仲間ではありません。
ツルウメモドキ
つる性の植物で「ツルウメモドキ」(市場では”ツルウメ”ということが多い)。前述のウメモドキに「つる」とついているだけですが、これも同じ植物の分類ではありません。ツルウメモドキはニシキギ科で、実の熟れ方が違います。ウメモドキは、つやつやの赤い実がついてそれがだんだんとしぼんでいくようになりますが、「ツルウメモドキ」は熟すと上の黄色っぽく見える粒が3つに割れて中にオレンジっぽい赤い実が現れます。
あけび
今回の最後に。。。あけび。花材として花市場に出荷されたものですので、枝になった状態です。こういうのって、鳥や獣が見つけるのが早いか人間が見つけるのが早いかでしょうね。これは食べようと思えば食べられますよ。
市場に入ってくる実のついた枝物を三回にわたって紹介しましたが、まだ、あるんですよ。秋は実だけではなく、紅葉も入れるともっと素敵な花材でいっぱいです。次からは、実だけでなく他にも紹介していきましょう。