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言葉通りに受け取る、ができていますか?~「フラクタル心理学」からの学び

「フラクタル心理学」の白石美帆さんのグループカウンセリングを受けて。「フラクタル心理学」とは思考と現実の関係性に着目した心理学で「この世の中のすべては自分の投影である」という理論。私が今回グループカウンセリングを受けるのは2回目(前回は5ヶ月前に受講、その後個人セッションを受講)。今回は美帆さん対3人という構成だったが、全く知らない人同士であっても、それぞれの悩みや原因に共通点がある、というのが「フラクタル心理学」の面白いところ。今回もまさにその通りだった。以下3人の相談事例から学んだエッセンスをご紹介したい。

「目の前の言葉」を受け取る

一つ目の課題は「目の前の言葉」をそのまま受け取る、ということ。人は誰かの言葉を「言葉通り」受け取ることがなかなかできず、つい、その言葉の「裏」や「将来」に思いを巡らせてしまう。例えば、人から「大好き」と言われても、「本当かな?」「この人はいつか私のことを好きではなくなるのでは?」「将来裏切られて、辛い思いをするのでは?」という気持ちが芽生えてしまうものだ。これは目の前の人の「言葉」を受け取らず、自分なりの解釈をしている結果の思考。そして、困ったことにその思考はどんどん積み上がり、「現実化」してしまう。「この人はいつか私のことを好きでなくなる」、「私が辛い思いをすることになる」という状態を望んでもいないのにだ。まるで、将来そうなることの予防線を張っているかのように。これはその人の持つ「思考回路のクセ」だ。

これは以前、『香りが脳を支配する』(森江帆乃香著)を紹介した時に、「人間の意識の95~97%が潜在意識」ということを書いたが、潜在意識にその「望まない」思考を刷り込んでいるような行動だ。これに対して、相手の「大好き」を言葉のままに「ありがとう」と受け取ることができたらシンプルで、幸せだ。「言葉通りに受け取る」、あなたはできていますか?折角なら「良い思考」を積み重ねて、思考回路を塗り替えよう。

人が自分に望んでいること

二つ目は「そのままの自分」を認め、評価してあげること。人はとかく自分のことに自信を持てないものだ。私も含め、いわゆる「自己評価」が低い人が多い。「ありのままの自分」では不足だと感じてしまい、つい無理をして虚勢を張ったり、愛想笑いをしたり、大盤振る舞いをしてしまったり・・・。でも、そうやって「頑張った」割にはに限って人は評価してくれない。だから疲れる。空しい。

例えば何か商売をする場合も、つい相手に気に入られたいと思い、価格以上のサービスを付加したり、時間を延長したり頑張ってしまう人がいる。でも、それを続けると、お客側は毎回同じことを求めるようになる(逆にその「サービス」がないとがっかりすることになる)。もともとその「サービス」は無理をして提供したことだから、あなたは苦しい。でも、「がっかりされたくないから」頑張って続ける羽目になる・・・。無限ループだ。

「こうでないと(こうしないと)と相手に受け入れてもらえない」は「自分の」思い込みだ。目の前の人ではなく、「こうあるべき」と思い込む自分の評価を優先してしまっている結果。相手が望んでいるのは「無理しているあなた」ではなく、「ありのままのあなた」だからだ。相手は「あなたがあなたであること」を望んでいるのに、あなたはそうではない「作られたあなた」を演じようとしている。お客様は「対価に見合ったサービスを金額通り、時間通りに」提供することで満足してくれるはずなのに、あなたは自分の「理想」を作り、無理をして頑張り続けている。

この状態を脱却するために必要なのは、相手(お客様)に対して「自分で解釈」せずに言葉通り受け取ること、そして「自分に自信を持つこと」だという。後者は世の中でも散々言われている「正論」だが、これがなかなか難しい。美帆さんいわく、具体的には「皆私のことが好き。皆、私のファンだ。」、「自分の出す商品は素晴らしい価値を持っている。自分はその対価を受け取るに値する存在だ。」などと自己暗示をかけると良いのだそうだ。自分を心から認めてあげた時、自分は自分のままで十分だと思えるし、自分の提供する商品やサービスに不足感を感じることがなくなる。ついでに言うと、この時香りを使って潜在意識に刷り込む、となお効果的なのではないかと思う。

「さなぎ」はそっとしておこう

三つ目の課題(私)。思春期の娘に対し、「話を全部聞いてあげなくてはいけない。」、「子どもを100%受け入れなくてはいけない。」そう思い、苦しんでいた私。「私がもっと話をきちんと聞いてあげれば、彼女のわがままも良くなるのでは?」、「父娘の親子喧嘩も少なくなるのでは?」という思いがあった。でも、忙しい時、疲れている時はそれがなかなかできない。そんな自分に自己嫌悪を感じていた。母親失格だと。

美帆さんによると、私に必要なのは娘を「(丸ごと)受け入れる」ことではなく、「受容すること」だという(これは思春期の娘に対して、であり、もっと低年齢の場合は異なる)。例えば「これが嫌だった」という子どもに対し、「嫌だったんだね、でも、あなたは悪くないよ(全肯定)」というのが受け入れること、対して、「嫌だったんだね」と、その状態だけ受け止めるのが受容。つまり、私に必要なのは「全肯定」することではない。

そして、「母親はこうでなくては(完璧でなくては)ならない」という思い込みを外すこと。以前のブログでも書いたが、娘にも私のその思考が投影され「母はこうあるべきだ」と思い込み、過大な要求をしている「ように見えている」。そう見えないようにするには、自分がその思い込み(理想)を解いていくしかない。

美帆さんがしてくれた蝶のさなぎの話。思春期は蝶の「さなぎ」の期間のようなものだという。さなぎの時期、中にいるミノムシ(子ども)は硬い殻に包まれて動かない。親はついその中を覗いてみたくなり、ノックしたり、こじ開けようとするけれど、そうしてしまっては、ミノムシ(子ども)は蝶(大人)にはなれない。さなぎの間、外からは見えないけれど、子どもは蝶になるための大きな変化を遂げている。親はそれ(蝶になるのを)を見守るしかできない。その間、子どもは自分自身でで色々なことを学んでいく。親がノックしたり、こじ開けることは子どもの将来の成長を阻むことでしかない。

この話、前回個人セッションをした際にもしてもらったのだが、「やはりそうだなぁ、見守るしかないな」と改めて腑に落ちた。私にできるのは蝶がさなぎになる環境(食事、健康管理など)を整えてあげること、見守ること。もちろん、娘の存在は受容しつつ、話を聞ける時にちゃんと聞こう。でも、「母親はこうあるべき」という、「自分の作った理想」に縛られるのはもうやめよう、そう思った。親だからと言って、いや、親だからこそ、子どもが蝶になり、羽ばたくのを阻んではいけない。

毎回色々な気づきがある美帆さんのセッション。特に「人の悩みや原因」のはずなのに、自分自身にも必ず重なるところがあるのが毎回不思議でならないが、これが「フラクタル心理学」の真骨頂だと思う。ご興味ある方は是非以下のご著書を読んでいただきたい。美帆さんのセッションに興味のある方はこちらまで。

『ひとを変える魔法 フラクタル心理学で過去と他人を変える法』(白石美帆著)





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