百合漫画先取り -カムパネルラの塔-
これまでは読んだ百合漫画の感想ばかり呟いていたが、もっと百合を広めるためには、これから来るであろう百合漫画をオススメしたほうが全人類の百合の発展のために良いのではないのだろうかと思い、紹介記事を書こうと思い立った次第です
今回オススメしたいのは「カムパネルラの塔」
今年の8月27日から連載がスタート
カドコミ等、ネットでも現在2話まで読めるのでぜひとも読んでみてほしい
”血の滲むような努力を経て、絶大な人気を得たファッションモデル・アルス。 しかし、彼女の隣に天才・メイコが現れた。 生まれ持った圧倒的な才が、世界の視線を奪っていく。 ――負けたくない。熱意を燃やすアルスだが、 メイコの身体はとある問題を抱えていて……。 高みを目指し、光輝くランウェイを歩む。 栄光を掴むために。生きた証を残すために。 少女たちの燃えるような輝きが、熱く、冷たく、心を穿つ――!”
モデル二人の友情物語、とこのあらすじを読んだときに思ったのだが
中身は結構ドロドロ感強め
アルスがメイコに抱いている感情は、今のところかなり強めの嫉妬、もしかしたら憎悪に変わってしまうんじゃないかってくらいだ
でもそんな感情を抱いてしまうのも仕方ない出自がアルスにはあったりで
でもメイコにもメイコ自身の体に問題を抱えていて、だからこそアルスにはない力を持っている
そんな二人の交わりをコメディー要素がなく、シリアスに描いている作品
何より気になるのは、1話冒頭で「これは私の大切な人が死んでしまう話」と言い切っているところ
死ぬという完全な終わりを冒頭に持ってくることで、この明らかに険悪な二人がどのようにして大切な人と言い切るほどの仲になるのか、それを妄想させてくれる素敵な手法だ
モデルが主人公だというところもあってか、アルスとメイコの二人のファッションにも目が話せない
特に私はメイコの初登場シーンの格好良さが頭から離れない
アルスの凄さを語った後に、それをヒールで割って入るメイコの存在感は漫画とは思えない臨場感を読み手に与えてくる
アルスがメイコのまとう死の秘密を知るのはいつなのか、知った上でアルスはどのようにメイコに接するのか
メイコはアルスのことをどのように感じ、寄り添っていくのか
そもそも冒頭の死んでしまう大切な人は、メイコのことなのか、はたまた別の人が出てきてその人が大切な人になって、更にはその人が死んでしまうなんて斜めの衝撃を私に与えてくるのか
なにはともあれ、次回の更新が楽しみで、単行本の発売も待ち遠しい漫画だ