私だけが宮地美雪を愛している 1巻感想
あいも変わらず、百合ナビのツイートを見て表紙買いした「私だけが宮地美雪を愛している」1巻
表紙の絵の柔らかさとか、タイトルの直球感とか、たぶんそういったものが私の心の購入遂行ボタンを連打しているんだと思う
そんな本作のストーリー
”宮地美雪(16)は小学生の頃に「大きくなったら結婚しよう」と色んな女の子に言ってまわった後に転校していた。
数年後、地元に帰ってきて転入した先の高校には以前告白した女の子が3人もいて交際を迫られることに......。”
ハーレム作品って一時期衰退して、一対一の純愛モノが多かった印象なんだけれども
「どれが恋かがわからない」とか「タダでは抱かれません」とか、ハーレムものも増えてきているようで
時代というか流行は何周もするもんだと実感する日々
表紙の柔らかい絵に惹かれて買ったわけなんだけれども、読んでいるとキャラクターの感情の描き方の素晴らしさに圧倒された
1話ラストの「ー誰を選ぶの?」という場面での三者三様の表情、この1シーンだけでそれぞれのキャラクターの立ち位置や、これからどう美雪にアプローチしてくるのかが匂ってくるような描き分けは、天晴の一言に尽きる
表情でいうと3話の夏子がストロー噛みながら「できるよ、宮っちなら」って言っているシーンのなんとも言えない顔もたまらない
その一つ前の唇アップの1コマも含めてたまらない
ぜひとも連載を重ねて夏子さんも彼女をを振って、美雪ハーレム戦争に参加してほしいと切に願うレベル
彼女を捨て去ってでも美雪に振り向いてほしくなってしまった夏子、罪悪感を感じる美雪が取った行動とは!みたいな展開、いいと思います
いいと思うんだけれども、そもそもの設定の話、美雪モテすぎじゃないか?
作品のコンセプト的に仕方のないことだと思うが、7年ぶりに再開した娘にそれほど熱情を持てるものだろうか
環奈と来夢がまだ美雪のことを想っているのは、何かしらの傷を美雪に癒やされたからという可能性があるが、真はそういうタイプか?明るいムードメーカーに見せかけてそこそこしっかりとした闇を抱えているタイプなのか?
先の展開が気になりすぎてしょうがないので、私の心の安寧のために週1で更新してくれ
1巻を読んでいて残念な点が1個ある
今この作品のなかで、私は圧倒的に来夢推しだ
ヤンキーキャラがデレる瞬間が何よりのご褒美な私にとって、来夢というキャラは応援せざるを得ない
実際に1話目からド級のデレの片鱗を見せており、これはメインヒロインとなったあかつきには、確実に私の感情のストッパーを破壊し夜な夜な夢に見るほどの濃厚なデレを見せてくれるんに違いないと思っていた
だが早々に来夢のアプローチが進み、完全に来夢の問題を消化しにかかってる
ハーレムものにおいて最初に目立つキャラは負けヒロインだ、間違いない
よしんば今後活躍の場があったとしても、正ヒロインへと歩みだす主人公を後押しするようなそんな役回りしか来ないだろう
これは悲しすぎる
来夢が負けヒロインとならない可能性、それは美雪がハーレムエンドを迎えるしかないのではないか
しかし、私はハーレムエンドというものが好きではない
いろんな意見はあるだろうが、ハーレムエンドは逃げの手段だ
負けたのならば、その後の来夢の行末を妄想し更に彼女を推していくことができるかもしれないが、ハーレムになった瞬間、その想像すら消え去ってしまう、非常に独善的な趣味嗜好だがそれは悲しいものだ
なんにせよ続きが楽しみで仕方がない
このような心騒ぐ作品と出会わせてくれる百合ナビには感謝しかない