『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』を読み解く1⃣心理療法ACT入門
<ACT、死ぬまで味方になってくれる知恵>
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魔女ラーニャ「アロハー。」
猫のマナ🐾「あら、ハワイ?ハイテンションね。」
魔女ラーニャ「そう?今日から、ちょっと一度しっかりとACTしてみようかと思って。」
猫のマナ🐾「魔女なのに?魔法使えばいいじゃん。」
魔女ラーニャ「あら、魔女ったって生身の人間してるし、実は結構神経症的傾向が強いのよ~。」
猫のマナ🐾「ふ~ん。ACTって?」
魔女ラーニャ「
人生を豊に、最大限に、そして意味あるものにすると同時に、人生で不可逆である苦痛に効果的に対処するための手助けをすることが目的の心理療法よ。
うつから不安神経症、慢性の痛み、はては麻薬中毒まで、さまざまな症状に驚くべき効果を発揮しているわ。(p10)
職場のストレスや慢性的な統合失調症患者にも効果を発揮してるわ。
心理学者スティーブン・ヘイズとその同僚、ケリー・ウィルソンとカークストローサルによって米国で開発されたの。
」
猫のマナ🐾「ふぅん。人間って大変だね。人は死を認識できるようになったから弊害が生まれたんだよ、きっと。」
魔女ラーニャ「どうだかね~。死を思うからこそ、賢明に生きる人もいるわよね。、あ。とにかくね、
『生きるに値する人生を創造すること』
これこそが、今回のACTに取り組む究極の目標なの。」
マナ🐾「ふぅん。わたしは、毎日美味しいものとふかふかのこのクッションがあればいいんだけどね。やっぱり、人間て大変。」
魔女ラーニャ「いいね、マナは。人間するのって楽じゃない。遺伝にもよるけどね。生まれた以上は、受け入れるしかないのよね~。」
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<第一部 なぜ幸福の罠を仕掛けてしまったのか>
第一章幸福の罠を支える4つの神話
マナ🐾「神話?ギリシャ神話とか、日本の神話とか?アマテラスさん?」
魔女ラーニャ「
■神話1 幸福はすべての人類にとって自然な状態だ
」
マナ🐾「それ、神話なの?不幸がベースなわけ?あぁ、だから、『人は幸せになるために生まれてきた』、なんて論があるんだ。元が不幸なんだね?」
魔女ラーニャ「それは、あながち間違いじゃないかもね。何せ、今のところ、病気も老化もそれから人間関係のストレスも人の世にはつきもの。弱肉強食は、いまだにはびこってるわ。
それに、成人の10人に一人が自殺を試み、5人に一人が鬱になる。人生のある時期に精神疾患を患う可能性は30%近い。
孤独、うつ、社会的孤立、偏見、差別、排他性・・・これらが巻き起こす紛争。
これが今の地上。
わたしはね、『幸福はすべての人類にとって自然な状態だ。』
これが、当たり前の世の中が見たいわ。」
マナ🐾「わたしは幸福なのが自然な状態だよ。だって、幸せの条件がとってもシンプル。美味しいごはんと、柔らかいクッション、それからラーニャ♡」
魔女ラーニャ「あら、わたしって幸せものね♡ウフフ。」
マナ🐾「神話はそれだけ?」
魔女ラーニャ「
■神話2 幸福でないのはあなたに欠陥があるからだ。
」
マナ🐾「?それって、神話なの?だれもが完璧じゃないのは当たり前じゃない?」
魔女ラーニャ「頭ではわかっててもね、人はそう思いがちなのよ。ネガティヴィティーバイアスといって、人はマイナスに目が生きやすいのよ。ネガなことに注力をもっていかれやすいの。ネガなことに、目を向けてきたからサバイバルできた種でもあるからなんだけどね。」
マナ🐾「誰だって不完全なのが当たり前だから、完全の状態が幸福ならずっと幸福にならないよね。」
魔女ラーニャ「そうよね。不完全を受け入れて、
幸福でない状態があることも受け入れていく。
ネガなことは人間の一部だから、締め出したり批判したり、否定したりするのではなくて受け入れていくことが大切ってことよね~。」
マナ🐾「ふうん。」
魔女ラーニャ「それから、
■神話3 よりよい人生を創造するためにネガティブな感情を追い払わなければならない
これ、神話2とリンクするけれど、ネガな感情がない人はいないわ。人間である以上ね。魂は、知らないわよ。ネガというものがない星から来た魂かもしれない。だけど、ここは地上であり、宿ったのは人。人は、恐怖や不安、それから怒り、そういったネガティブな感情をもっている生物なの。だからこそ、どう猛な野生生物や毒が潜む危険な荒野でも生き残れたの。」
マナ🐾「恐怖を知らない人が生まれたりすることあるらしいよね。でもほとんどが短命って聞いた。危ないこと平気でしちゃうから。」
魔女ラーニャ「うん。そうよね。恐怖や不安は、人に備わった防衛機能。だけど、ネガティブな感情をいけないものだ、不愉快だと、避けがち。本当のところは、
よりよい人生を創造するには、ネガティブな感情を扱う方法を学ぶこと。」
マナ🐾「ACTでできるってこと?」
魔女ラーニャ「強力な一助になるわ。それから、
■神話4 自分の思考や感情をコントロールできなければいけない。
」
マナ🐾「わたしは、できない。する必要もないし。」
魔女ラーニャ「うふふ。いいわね。それ。感情をコントロールするって、聞くと高僧を思い浮かべたりするかもしれないわね~。ラマ僧とかね~。」
マナ🐾「武士も。」
魔女ラーニャ「日常的な鍛錬を行っている方々よね。それでも彼らだって、泣くこともあるだろうし、怒りを感じることもある。人だからね。
それに中でもHSPの人は、情動系を制御するための神経経路が細いから、感情をコントロールすることが、生来的に苦手よね。
誰だって、悲嘆の程度がおおきければ、悲嘆にくれるわ。感情ってそうそうコントロールできないものなの。それに思考もね。赤いものを考えるなって言われても考えちゃうでしょ?リンゴとか、赤い口紅とか、人によって違うと思うけれど。」
マナ🐾「赤信号かな~。信号って人のルールだけど、わたしはマスターした。えへん。」
魔女ラーニャ「うふふ。コントロールができないようなところをしなくてはいけないと考えると、できないわたしはだめだ、自分は無力だ、なんて無力感を育ててしまうわ。それって、不幸への入り口なの。」
マナ🐾「ふうん。じゃぁ、理想的な武士さんや僧侶さんは、どうなの?できてなるじゃん。」
魔女ラーニャ「修行したり、身体の日々の鍛錬をしたりして、感情や思考に振り回されない術を身に着けていったわけよね~。
わたしたち、だれもがすぐに、できる修行方法がACTなの。ひも解いてみましょうね~。
まとめよ~。
■神話1 幸福はすべての人類にとって自然な状態だ
■神話2 幸福でないのはあなたに欠陥があるからだ。
■神話3 よりよい人生を創造するためにネガティブな感情を追い払わなければならない
■神話4 自分の思考や感情をコントロールできなければいけない。
これらは、神話。
っていうとね、各国の神話が無意味みたいに思えるけれど、神話は、人に一体感をもつことを促したり、仲間意識を育てたりするものでもあるわ。世界にひとつの神話があれば、みんな仲良し~、ってものを作れたりもするのが、神話の力なの。
ちょっと、ここでいう神話の意味が違うから、それは理解してね~。」
マナ🐾「神話、ねぇ。天照大御神さん。須佐之男命(スサノオノミコト)さん。」
魔女ラーニャ「さん、かぁ。神様なら敬意さえあればきっと怒らないわね~。」
目を通して頂き、ありがとうございました^^☆彡
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ACTは、一生涯役立ち続ける知恵
ワークに腰を据えて取り組めば不安や落ち込みを感じている時でも、
大事なことや難しいことを行うことができる程度になれ、
不快な思考や感情も起こるにまかせ、消えるにまかせるという達観の視野も得ることができます。
⇒次回、第2章なぜ悪循環が生まれるのか
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