血圧のお話[1]

血圧が上がる主な原因は

① 血管が硬くなる。

② 心臓が血液を送る力が強くなる。

③ 血液の量が増える。

といわれています。

①の場合は
脂質異常症、高血糖、その他
②の場合は
肥満、ストレス、寒さ
③の場合は
食塩の過剰摂取、カリウム不足、肥満

なんだか、頑張れば高血圧症から脱却できそうな気がしませんか?

①と②の

~血管が細く硬くなることによって体の細部の細胞まで血が巡りにくいので②の血を流す圧力を上げる メカニズム~

は良く知られています。

高血圧で一番心配なことは血管が詰まったり切れたりすることです。

なぜ血管が詰まったり切れたりするのかという①と②は後にお話させていただきます。

①と②をお話するには 先ず③を説明しなければ語り辛いところがあるので

「血が増える」お話を先にさせていただきます。




高血圧症に処方される薬で利尿剤があります。

③の血液の量が増えている患者さんに有効な薬です。

塩辛い食べ物をたくさん食べると、体は血中ナトリウム濃度を下げようとして体内の水分を集めてきて血中ナトリウム濃度の調節を行います。その結果血が増えます。

血が増える原因は他にもありますが、食塩と血圧はこのような関係です。

そこで、利尿剤を使って体から水分を排泄させようとするのですが

塩辛い食べ物を控えた上で、

生野菜やフルーツを食べることによって多少は改善されます。

塩化ナトリウムに生野菜やフルーツにたくさん含まれているカリウムが結び付くと

塩化カリウムと水に分解されて体外に排泄されます。

生野菜やフルーツに加えて大豆にもカリウムが含まれています。



肥満すると血管は延びます。

体が大きくなるのですから血管は延びます。

その分血液も増えます。

体の大きさに合わせて血を増やして血管を延ばします。

肥満した体の心臓は負担がかかります。

その心臓の大きさに適した体でなければならないはずです。

普通車のエンジンで大型車が走っていることをイメージしてください。

肥満することによって細胞が増えて、増えた分の血管を延ばし、血管が長くなった分 心臓は強く血液を押し出さなければならないので血圧が上がります。

口に水を含んでストローで水を噴出させようとしたら
仮に、そのストローが2メートルもあったとしたら、
口の中の水はたくさんなければならないし、
強く吹き出さなければ勢いよく噴出させることはできない という感じです。

心臓は、心臓から一番遠い所にまで血液を送らなければならないので血管が長いと、その分強く血液を押し出します。

肥満を解消することが先決なのですが

血圧を薬でコントロールした場合

心臓は心臓から一番遠い所に血液を届けようとして頑張って血液を押し出しているのに

薬が「押し出さなくても良いよ」という指令を出すと

「心臓から遠い所」の「血管がうんと細い所」に血が通わないことになります。

心臓から遠い所とは足先ということではなく

血管がたくさんあるところです。

脳にはたくさんの血管が網目のように張り巡らされています。

たくさんの血管があるということは、その血管の長さが長いということになります。

つまり、脳に血液が届きにくくなります。



長くなりますので、続きは明日に回しますが

もし、血圧コントロール薬を飲まれていても
慌てて止めなくて良いです。

もし、薬を減らしたいと思われたなら

適正な生活習慣が身に付いて、主治医と相談して、様子を見ながら少しずつ減らしていくことをお勧めします。

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