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月を読んで、日を知る

今月の十五夜は、中秋の名月。この秋に穫れた実りを備え、月に感謝する日。通称芋名月。この芋は、里芋のことを指しています。

先月の七夕においても、里芋の葉に溜まった夜露を集めて、それを墨にして短冊に字をしたため、文字の上達を願いました。この里芋に溜まった水は、神の水(天の川の雫)とされていました。

七夕と盆と月の関係>>
https://note.com/yurane/n/nbae86067e7f3

また京都では「ずいき(里芋の茎)祭り」も有名。縄文時代より存在していたという日本古来の食べ物の里芋。

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歳時の随所に登場するのは、身近であり、神聖なものだったんでしょうね。
一年でもっともきれいに見えるとされる今月は、月のことに関して書こうと思います。


日知り=月読

旧暦は新月(朔日)が月のはじめ(一日)となり、以降、日にちと月齢が連動していきます。太陽と違い、月はその形を7日ごとに変えていくので、どのくらい日が経ったのかを知るには、太陽よりも月の方がとてもわかりやすく簡易でした。

また月齢は、月の出入りとも連動しています。例えば、三日月であれば、日が暮れようとする時より出て(実際はもっと早く出てまますが、日が暮れることによってその姿が明らかになるので、そう見えるだけ)、およそ20時過ぎ(季節によってばらつきはありますが)に西の空に沈みます。

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同じ夕暮れでも、満月時は、東の空にまんまるのお月様が昇り、深夜にもっとも高く昇り(南中)し、夜の間、ずっと煌々と我々を照らしてくれています。


ためらう月

そんなこともあり、月の名称には、月の出を待つ様子にちなんだ呼び方がいくつかあります。

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例えば十六日目の夜のことは「十六夜(いざよい)」と呼び、ちょっとためらうとの意で、十五夜よりもちょっと遅れて出る様子を表しています。今月でいえば、十五夜は18:24、十六夜は18:50に出ます。ちょっとはずかしげに、ためらっての登場です。


月の待ち方

十六日目以降の月は、左記のような名称となります。

① 十七日目の夜:立待月(たちまちづき)外で立って待つ
② 十八日目の夜:居待月(いまちづき)家に入って待つ 
③ 十九日目の夜:寝待月(ねまちづき)横になって待つ
④ 二十日目の夜:更待月(ふけまちづき)夜更けまで待つ

ちなみに、今年(2021年)の月の出は、、

① 旧暦8月17日(新暦9月23日)19時16分
② 旧暦8月18日(新暦9月24日)19時44分
③ 旧暦8月19日(新暦9月25日)20時14分
④ 旧暦8月20日(新暦9月26日)20時47分

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昔の方の暮らしの様子が垣間見れるようで楽しいですね。時計がなくても、月の形や方角で、おおよその日時がわかる。なんだか豊かな氣がしますね。ではよい仲秋を。


ゆらね養生雑記 旧暦葉月号


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