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命式図鑑:乙未の人(32)

命式図鑑
四柱推命の命式にある干支を「1」甲子(きのえね)から
「60」癸亥(みずのとい)までを順番に載せていきます
※様々な著書等を参考にして書いています

【乙×未】きのとひつじ
60干支の32番目

乙=春の初め 陰の木 
未=土 陰 夏の終わり


1.乙(きのと)とは?

【乙】きのと
イツ・オツ 
糸の乱れを解く道具の象形
「乱」をおさめる
種子が軋りながら殻の中から芽を出していく
生軋(しょうあつ)軋轢(あつれき)が生じている
擦れ合い 軋る
寒気が強くて真っすぐに伸びることができない
曲がりくねった形になっている
その芽の象形

2.未(ひつじ)とは

十二支の8番目

旧暦6月
方位:南西
江戸の時間:暮れ 八つ (13時から15時)
御守本尊:大日如来(だいにちにょらい)
十二神将:頞儞羅(あにら)
両手に矢を持つ
※十二神将
薬師如来を守る大将

2.1 吉祥の動物 ヒツジ

「未」は味わう
万物が成熟して地味を生じさせたありさま
新しい生命の誕生 作物の実り
めでたいときの時間の象徴
すべての動物の中で最も最良の動物
控えめでありながら世の中を支える大きな慈悲を持つ

控えめで慈悲深いとされる未
成熟して不足なく満ち足りています

2.2 祥い(さいわい)なり

おめでたいこと 吉事の前兆
「美」「善」「鮮」「群」
美しく 新しい 群れを成し 善良
ヒツジは角があっても武器として使うことなく、危害を加えることもない
仁(包括的な愛)を持ち、慈しみいたわり、思いやる

2.3 暗くしてはならない

木の上層部、枝葉が繁茂すると暗くなる
「未」を”くらい”と読む
不昧(ふまい)でなければならない
※不昧
私利私欲に心をくらまされないこと
聡明で、道理にくらくなく、学問に明るい
繁茂した枝葉末節を切り落として、生命を進展させる

2.4 不昧流

松平不昧に始まり、松江藩で伝わった武家茶道の一派

松平治郷 号「不昧」
江戸時代の代表的茶人の一人
「無門関」の公案「百丈野狐」からとって「不昧」を号にした
わび茶の理念、茶器、茶室、和菓子を生み出した
松江地方の煎茶道が発達して、お猪口状の湯呑で飲む風習が残る
郷土の美術振興のため、漆工、木工、陶工等の職人の育成に努めた

2.5 「無門関」

唐代の百丈禅師という名高い師家

いつも、百丈和尚の座にいつも熱心に聴聞している一人の老人がいた
ある日、説法が終わっても立ち上がらない
和尚はただ者ではないと思い、「一体何者だ」と問うた
そこで、老人は恐縮して答えた
「実は、私は人間ではございません、この寺の裏山に住む野狐でございます。
昔、師家となり人々に法を解いておりました。
ところが、あるとき一人の修行僧から「大修行をした者は不落因果か{因果に落ちるか]と訊かれました。
それで私は「そのとおり、不落因果(大修行をした者は因果の支配などうけるものではない)」と答えました ※因果は落ちない
そのための罰を受け、野狐に転生して苦しんでおります
語り終えた老人が「改めてお伺いします」と百丈和尚に問う
「大修行をした者は因果の支配を受けるものでしょうか、受けないものでしょうか」
すると和尚は「不昧因果(因果を昧(くらま)さず)」と答えた
何をしても因果に支配されないというものではない
善因善果、悪因悪果
(良いことをすれば善い結果があり、悪いことをすれば悪い結果がある)
因果には法則がある
その法則を昧まさないようにするのが修行というもの
これを聞いて老人は成仏した

翌日、百丈和尚は僧たちに葬式の用意を言いつけた
誰が死んだのか分からないまま和尚に従い裏山を登っていくと、一匹の老狐が死んでいた
そこで厳粛な葬儀を行い手厚く弔った


かなり異なっているかもしれません
あくまでもイメージです

2.6 「神仙伝」(しんせんでん)

中国に西普・東普時代の伝書の一説

昔、東陽郡長山県丹渓(たんけい)に、黄初平(こうしょうへい)とう男が羊飼いをしていた
慎み深い善人で、それを仙術の道士が望みありと見た
15歳のとき金華山の石室に連れていかれ、40年間修業をさせた
一方、郷里では、黄初平の兄が弟の身を案じ、方々を訪ね歩き金華山で探し当てる
再会を喜んでいたが、羊飼いのため兄は羊を心配した
すると黄平が「羊がきっといますから」と、兄を案内した
白い石しかないといぶかる兄に、石が数万の羊に変わる仙術を見せた
兄も妻子を捨てて初平とともに仙術を極め、不老不死となる

3 乙未(夏の終わりの草花)

控えめにひっそりと咲いている草花
派手さがなくても可憐で美しい
白やピンク、赤紫やオレンジ
鮮やかさより心に染み入る優しい色が多い
実りの秋が近づき草花も深い色合いをまとっている
外柔内剛で穏やかに見えても芯が強い


控えめでも美しい
大地を華やかに満たしてくれます

4.乙未の年の出来事

1995年
【国内】
阪神淡路大震災(1/17)5時46分
オウム真理教による地下鉄サリン事件(3月)
金融機関の破綻
沖縄の少女暴行事件で基地問題紛糾
【海外】
イツハク・ラビンイスラエル首相暗殺(11/4)

1935年
築地市場が開場(2/10)
第一回芥川賞・直木賞発表(9/1)
NHKが国際放送開始(6/1)
忠犬ハチ公が衰弱死(3/8)

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