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命式図鑑:乙丑の人(2)

命式図鑑四柱推命の命式にある干支を「1」甲子(きのえね)から「60」癸亥(みずのとい)までを順番に載せていきます※様々な著書等を参考にして書いています

2【乙×丑】きのとうし
60干支の2番目

乙=春の初め 陰の木 草花
丑=土 陰 冬の終わり


1.乙(きのと)とは?

【乙】きのと
イツ・オツ 
糸の乱れを解く道具の象形
「乱」をおさめる
種子が軋りながら殻の中から芽を出していく
生軋(しょうあつ)軋轢(あつれき)が生じている
擦れ合い 軋る
寒気が強くて真っすぐに伸びることができない
曲がりくねった形になっている
その芽の象形


2.丑(うし)とは

十二支の2番目

旧暦12月
方位:北東
江戸の時間:曙八つ (1時から3時)
御守本尊:虚空蔵(こくうぞう)菩薩
十二神将(仏様に仕える眷属):招杜羅(しょうとら)大将
剣を持っている

2.2丑の意義

又に爪形がいくつも着いたような形
※又=右手を伸ばして物を取ろうとしている形 
もつ・すすめる・みぎの意
手の先に力を入れて強く物を握る
曲がった腕をまっすぐに伸ばす
芽が曲がりつつ伸びる
伸び悩んでいる
屈曲した腕や芽が伸びようとしている
紐(ひも)であり、種子の中で育った芽が絡み合い、地上に伸びていくことができないもどかしい状態

2.2丑の期間

長い冬の終わり
密かに目立たず、ゆっくり春に移行していく
「牛歩(ぎゅうほ)」牛の歩みのようにゆっくり流れ、物事がはかどりにくい
ゆっくりであっても、少しずつ成長はしている

青牛に乗った道教の仙人
※青牛は樹齢1万年以上の老木が変じたとされている

2.3神聖視された牛

「物」は「万物」であり、牛はおおいなる「物」を指す
天地の事象は「牽牛」に起こった
※牽牛の神(七夕伝説)
天地の間のすべての物を作り出したという伝説
「牛」偏に「勿」を表す「物」
「勿」を音に据える「物」で万物を表す
※勿(こつ)モチ ブツ なかれ

牽牛の神が万物を生み出した

2.4農耕の牛

巨体で力強い家畜・重要な働き手
作物を育てる神聖な動物
「買剣売牛」ばいけんばいぎゅう
中国の高官が地方長官に赴任した際、武器を売り牛を買わせ、戦争を止め農業に勤しむことを推奨した
自分の仕事に励み稼ぐ方が、他人の財産を奪うために戦うよりも利口だという
農耕に必須な牛は、神々の祭祀(さいし)の供え物とされた
「牛」偏の漢字「犠牲」という言葉ができた

戦争するより牛を買い
作物を育てよう

3.乙丑の性質

乙も丑も寒気を帯びて抵抗により伸びきれない状態
忍耐・忍苦を表す
甲子で生まれた発芽が抵抗に出会い、屈曲に余儀なくされる
指先に力を入れて掴んだものは離さない
初志を曲げずに最後まで貫徹する

真冬から春に向かう
真っすぐに伸びることができなくても、力強く生きている

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