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【考察】里崎智也は正しいのか!?

こんにちは。YUPSIRONです。
数年前まではよく元ロッテの里崎さんのYoutubeチャンネルを見ていましたが、MLBを見るようになってからは見なくなっていました。ただ先日Youtubeのおすすめに面白い議論をしていそうなタイトルで動画が上がっていたので見ていたところ、疑問点などが出てきたのでせっかくならネタにしようと思ったので記事にしました。


動画内容

まずはこちらから里崎さんの動画を是非ご視聴いただきたい。
この記事を読むにあたり、動画を見ると100倍面白くなるはずです。

動画の感想としては相変わらずズバズバものを言うところは変わらず、
また昨年MLBで導入されたピッチクロック関係を主にキャッチャー目線で語られており、個人的には新しい発見もありました。
ではみなさんが動画を見た前提で疑問点などを上げていきます。

【里崎さんの意見】
ピッチクロックは日本で導入されない理由

動画内では個人的にはピッチクロックを賛成だとしながらも牽制制限によって導入されないだろうとしていました。MLBでは牽制数制限とベース巨大化によって盗塁数が著しく増えています。当然有効な作戦として盗塁をしているので数が増えるということは阻止率も必然的に下がることになり、キャッチャーの盗塁阻止率が2割を切っている状態です。NPBだと3割を切ってしまうと低いと言われる世界なので大きな差があることがわかります。里崎さんは「この盗塁数増加には牽制数制限が大きく影響しており、1回目の牽制を行うとランナーがスタートを切りやすくなってしまうことでMLBでも盗塁数が爆発的に伸びていると思う。NPBで同様のシステムを導入すると投手のボーク基準が厳しいことやNPBの方が走塁技術が高いことを踏まえると例えば周東(ソフトバンク)が軽々シーズン100盗塁する可能性があり、選手の起用傾向が変わると思っている」とのことでした。


【個人的な意見】
ピッチクロックを導入すべき理由

個人的には上記理由で導入しないと考えるのはNPBが保守的すぎるのかなと感じています。まず盗塁阻止率の話ですが、キャッチャーをやった経験があまりないので正直3割→2割以下になっていしまうのはなんとも言えません。しかし盗塁阻止率が2割を切ることに関してデメリットよりメリットがあるように考えています。ここ数年はNPBが世界的に見ても投高打低のリーグとなっており、色々な要因が考えられますが、一般的には投手レベルが上がっているのに対して打者が対応しきれていないというのが主な原因でしょうか。そんな環境だと投手戦になることが多く、得点が入らず、動きが少ない試合になってしまいます。特にセリーグではDH制がないので明らかに盗塁企図数が減っており、実際に完封試合がここ数年は毎年のように近代野球の中では歴史的ペースで完封試合が発生しています。盗塁をしやすい環境を作ることで攻撃有利にしていくアプローチは”あり”だと考えます。
また盗塁が作戦として今まで以上に有効な戦術になった際に走力のみで勝負する選手が起用されやすいという点に懸念を示していましたが、その部分については少し違うかなと感じています。現代では昔の野球と違い、ボールが打球速度/角度で見ても飛ばないボールになっているのでパワーレスの選手が活躍しにくい環境となっています。そのため”走力のみ”という選手は活躍が難しいと考えています。実際にメジャーでも走力のみで活躍できている選手は数える程度です。
まぁそもそもMLBは日本人基準だとパワーレスの選手が少なすぎるけど


結論:ピッチクロックと牽制制限は必要なのか?それとも…

結論としてピッチクロック導入は”あり”だと考えています。ただMLBと全て一緒にするわけではなく、クロックはランナーなしが18秒でランナーありが23秒として牽制制限数を3回(4回目以降にOUTにできなければボーク扱い)がバランス的には良いかなと思います。特に牽制数に関しては2回以上できるようにしなければ走者が圧倒的有利になってしまうので回数変更はマストだと考えます。ただ日本では野球が観戦スポーツとしてはダントツの人気を誇っていることや選手会が本当に選手主導となっているので一部選手が不利に感じてしまうルール改定は難しそうですが…


【里崎さんの意見】
タイブレイク制度は導入すべきか?

・MLBは延長が無限なのでイブレークが必要だが、
 日本は12回まで行ったら引き分けがあるので必要ない。
・導入するのであれば延長制限は撤廃する必要が出てくる。
・タイブレークはノーアウト1・2塁で始まるので
 打者成績と投手成績で歪みが出る。

【個人的な意見】
タイブレイク制度は改善して導入すべき理由

興行的な側面を考えるのであれば必要だと思います。NPB球団のファンで野球観戦に行った際に「4時間かけて引き分けか…」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。コアな野球ファンだと引き分けでも楽しみを見出せたりしますが、ライトなファンにとっては中々そういうわけにはいきません。特に最近は投高打低なので0対0となってしまうケースもあり、観戦する側にとっては面白くないと感じてしまいます。また打者成績が歪む件に関してはむしろ悪いことではないと考えてます。たとえばタイブレイクで抱えたランナーが本塁に生還した際にピッチャーの失点になるのは良くないことですが、プラスの成績になる打者は成績として加算しても良いと思います。辻褄が合わなくなったり、そもそもランナーがいない状態で打席に立つはずなのに打点がつくのはおかしいという意見もあることでしょう。しかし打者と投手どちらにもデメリットはない事や打者がランナーがいるシュチュエーションで打てたということを考慮すると成績として加算しても問題ないのではないでしょうか。
得点圏打率とかいうオカルトがあるくらいやからね。

結論:タイブレイクは入れるべき?それとも…

個人的な感想では入れても良いと思います。ただルールとしては
”タイブレイク制度+11回まで”と延長制限も導入するハイブリットな形です。まずそもそも”タイブレイク導入=延長制限廃止”のロジックはあまり正しくないと思います。確かにMLBでは引き分けがない関係上、決着をつけるための制度として導入されています。NPBルールで引き分けを導入しながらも「勝敗をつけやすくするため」とするのも良いと思います。実際にこうすることで引き分けの数を減らすことができるのではないでしょうか。また延長制限を11回までとした理由は現在の12回までというルールがおそらく打者一巡ができる9イニング+延長3イニングという考えで決められていると思いますが、タイブレイクを導入することでランナーがいない時よりは打順が回りやすいことや得点が取りやすい環境なので打者一巡させる必要性があまりないからです。またイニングを減らすことで投手の負担を減らすこともできるので現在のルールより負担を減らせることでしょう。


最後に

今回はいつもと趣向を変えてYoutubeの動画から題材を決めました。
近年は大谷の影響で日本でもMLBが身近になりつつあり、MLBの試合を見る人もかなり増えていると思います。MLBが野球最高峰の舞台であることは疑いない事実だとは思いますが、NPBも素晴らしいリーグであるのでMLBに対して”右習え”ではなく、独自のルールを採用して欲しいです。どうしても組織として閉塞感があるので中々思い切ったルール変更はできないと思いますが、ぜひ検討して欲しいところです。

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