ATBフレームをオーダーした話②
さて、国内ビルダーさんにフレームをオーダーしようと決めたわけですが、この選択肢に至るまでに、広大なネットの海をサーフィンしまくりまして、いろんなバイクにインスピレーションを受けつつ、自分の思うカッコいい自転車がほぼほぼ定まりつつありました。
しかしフレームの各部寸法はすべて意味がある。体格や使うパーツにより制約もある。それらを盛り込んだとき、果たして理想のスタイリングは実現できるのか?
この"スタイリング"というぼやっとしたイメージをどう伝えればいいのか…
悩んだ挙句、無謀にも自分で図面を書く。という茨の道を選びます。
あくまでホイールサイズやトップチューブ長さ、スタンドオーバーハイトなどの制約を盛り込んだとき、自分が思うカッコいいシルエットになるかの確認が目的。コンセプト図面のようなものです。「これの通りに作ってください」じゃ、プロのビルダーさんにお願いする意味がありませんからね。
そんなこんなでなんとか見通しがたった図面がこちら
悪路走破性を期待させる長いフォーク、できるだけフロント三角を大きくとりツーリングバイクらしい適度に柔らかい乗り心地と、どこかオールドマウンテンを思わせるシルエット、山遊びもツーリングも兼ねたいので、リアバックは調整できるようスライダーエンドで。
などなど、やりたいことモリモリにしつつ、狙いの乗り味と、自分の体格で乗れるギリギリを模索し、なんとか機能とスタイリングが両立しそうな解はありそうだ。ということが確認できました。
このイメージを見て分かる通り、欲しい自転車は、近年再解釈と深化が著しい、いわゆるATBです。MTBの要素もあれば、ツーリングバイクの要素もある。どちらかといえばアメリカが得意とする自由なニュージャンルだと思います。
しかし日本では馴染みがない…こんなフレーム作ってくれそうなビルダーさんっているのか?そんな中で最終的に『柳サイクル』さんに行き当たるのは、極めて自然な流れでした。
ツーリングバイクを得意とされていますが、そのフレームワークは多岐にわたります。ほんとうに多様なジャンルを作ってらっしゃる。そしてどれもカッコいい。お願いするならここしかない!心配していた製作をお願いするビルダーさんも無事決まりました。
さぁ、いよいよ自作の図面を携え、フレームビルダーさんの門を叩くことになります。素人がプロに図面を見せて説明するんです。超怖い。キレられてもしかたない。でも理想のため俺はやるぞ!
パート③ へ続きます