
ツインターボの走りこそがウマ本来の走りであるという話
ツインターボが素晴らしいという話です。

ツインターボ師匠の走り
ウマ娘、そして史実上のツインターボというウマの走りの特徴が「先行逃げ切り」です。アニメでもちょっとおバカな子として描かれ、それはまあ可愛いのですし、実際に ”レースの走り” としてはツインターボの走りは必ずしも合理的ではなく、どちらかというと勝ちにくい走りです。
しかし、野生の馬の生態でいうと、むしろツインターボの走り方こそが基本と言って良いものです。
ペースをちょっと極端なグラフにすると、ツインターボは最初にハイペースに持っていきつつ、失速するので積算距離の伸びが鈍化します。これは生理現象(酸素負債や筋肉内のグリコーゲン枯渇)なので、後半になるほどペースコントロールが不可能になります。

通常望ましいのは尻上がりに加速していくもので、体も温まり血流が増加してからペースを上げるので総合的にハイパフォーマンスを発揮しやすく、後半の駆け引きの自由度があります。

しかし、ウマの走りの本懐は ”外敵から逃げる” 事です。ウマのような大型動物を捕食するのはクマやライオンやトラなど、大型で攻撃力はあるが持久力には欠ける相手。前半加速型と後半加速型を重ねてみると、当然対照的な形です。そして、黒い線で表した捕食者には、一度追いつかれたら死ぬわけです。全体のペースのことなど考えず、とりあえず全力疾走で逃げるのが最適解です。これで追いつかれたら、どっちにしろ逃げられない相手ということです。

こうしてみれば、ツインターボ師匠の走りは野生の走りであり、原初の本能を忘れない走りと言えます。

例え失速してレースには負けるとも、そこには確かに生きる意志が連綿と表現されているのです。
負けない勝負
同じことは破滅を含む他の勝負事にも言えます。FXや投資、もちろん競馬等もそうですが、確率が絡む勝負事ではこの死線を忘れてはいけません。

同じような確率変動をしても、水色のように原資に余裕があり、変動幅が自身の財産の範囲内で余裕をもって推移するならいいですが、青い線のように財産に見合わない大きな取引をすれば、一度でも死線を超えれば破産です。
ツインターボ師匠を見習って、素早く逃げることも時には良い手だと思います。