100円でヤれる女
「100円でヤれる女」
「ないすぅ〜!」スーパーチャットが飛ぶと大袈裟なリアクションをするようにと、事務所の規約にあるし、ライバーならみんなそうだ。
スーパー過疎枠のライバーをしているので、マッチングアプリを使って、そこで会った男に頼んで、少しはスパチャをしてもらっている。もちろん、配信では他人のフリだ。ロイチャをしてくれる人がいないので、そこで、投げてもらった金額が、最高100コインでも、ホテルに行っている。パパ活でも、確定申告は必要なので、これなら、配信の給料になるからだ。(20万は、到底稼げない。)
高齢出産の年齢になり、仕事も続かない、相手してくれるのはヤリモクの男と、数少ない配信のリスナーだけだ。好きではない人とSEXすると、身体は火照っているのに、空虚感を感じる。そして病んで抗うつ薬を飲む。一体何がしたいのだろう。お金にならないのに何がしたいんだろう?
「東電OL」いつかは、ああなってしまうのではないのか、恐れと憧れと尊敬が混じった感情が、マーブリングのようにグルグルしている。
しかし、彼女は、エリート。私はただの負け犬の喪女。配信のリスナーに、ライバーが、殺されてしまった事件がある。
私もそうなりかねない。今夜、キモイリスナーと、ホテルに行く。ニュースになるかもしれない。
そういつも思うが、無事なのである。
上に行く為に毎日配信をする。辞めないとダンスは終わらない。いつか王子様が現れるのを来るのを信じて。