空の青さを知っているか、波の音は聞こえるか　完結によせて

あとがき

「空の青さを、あなたは知っているか？」

私の自室の壁に貼られている一枚のふせんには、こんな言葉が書かれています。

まだ空と海の青さを当たり前に感じられていた若かりし私は、自分がこの先どう生きていいのかとても悩んでいました。
そんな折、今の自分のルーツともなる出会いを果たし、咄嗟にふせんに書いたのがこの言葉だったのです。

それからの私は、曲がりなりにも何とか生き続ける事にしました。

でこぼこな道を歩む中で、私自身も眼球使用困難症という見えるハンデ（現時点で白杖使用が必須の状態）と、発達障害という見えにくいハンデ、両方を持ち合わせる事となり、本当にたくさんの事を経験しました。

人より出来損ないの自分が悔しくて泣いた日もたくさんあったけれど、かけがえのない大切な仲間との出会いや出来事も同じぐらいたくさんありました。
空波という作品は、そんな自分に初めて捧げるプレゼントのようなものです。

ですから人に発表すると言う事をほとんど考えずにここまで走り抜けてきましたが、もしも自分以外の誰かの道標になれたのだとしたら、それはとても喜ばしい事なのだと思います。

あなたは、空の青さを知っていますか？
波の音は聞こえますか？

私はこの先、澄んだ空の青さをしばらくこの目で見る事はないでしょうし、波の音も直接聞く機会はもうあまりないのかもしれません。

それでも私は、空の青と波の音の美しさを誰よりも知っています。

おしらせ

これにて空波はいったん完結しますが、もうちょこっとだけエピローグがあります。
それに加えて小説か漫画のどちらかで番外編も公開しようかな～と考えていますので気長にお待ち頂けたら嬉しいです！！
（作者の都合上公開は今年の１０月以降となります！）