優しい君と甘い僕_1

夏真っ只中。

エアコンをつけていても、朝になると
少し部屋がぬるくなっていた。

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟッ

○:ん…うーん…
もうちょい…

そう言ってアラームを止め、また僕は夢に落ちていった。

◇

ドタドタドタッ！ガチャ！

？:朝だよ〜！起きて！！
遅刻しちゃうよ〜！！

〇:ん…んー…

？:遅刻するってば〜！！
もう、こうなったら…！

バフッ！

〇:…うげっ！な、何！？

？:やっと起きた〜！おはよ〜！
早く着替えて学校行くよ！

〇:お、おはよ…

僕の名前は小林〇〇。
そして朝から元気よく起こしてきたのが
幼馴染の『村井優』である。

母:あ、やっと起きたのね。
早く準備して学校行きなさい。
優ちゃん待たせるなんて、全く…。

〇:ハイハイ、今行きますよぉ…

そうして朝ごはんを急いで食べ
歯を磨き顔を洗い、準備を終わらせ
玄関のドアを開けた。

優:やっと来た〜！早く行くよ〜！

〇:ハイハイ。
はぁ〜今日もめんどくさいな〜

優:今日は数学のテストあるもんね〜
でも午前でテスト終わったら午後に帰れる！

〇:まぁ、そうだけど。

そう僕たちが通っている、櫻宮高校では
夏休み前に1週間ほど午前中に夏期テストが行われ
赤点の人はその科目の補習を夏休みに受けることになる。

〇:数学わかんないよぉ…

優:テスト時間まで一緒に勉強する？

〇:いいの…？
ありがとうございます。神さま仏さま村井様…

優:変なこと言ってないで、ちゃんとするからねっ！

〇:はーい…

そうこう話してる間に学校へ到着。

△:お！〇〇！村井さん！おはよ！

〇:△△か…おはよ

優:△△君！おはよ〜！

こいつは山下△△。

双子の兄妹であり、中学から仲の良い友達だ。

△:なんだよ〇〇、元気無いな？
あ、今日数学のテストか…笑

〇:そうだよ、まじ終わってる。
何とかして赤点回避しないと…
夏休みにしないといけないことあんのに…

△:なんかあったっk…あっ
そうだな、ケーキ作らないといけないのか！笑

〇:バカ…！声でかい！聞こえたらどうすんだよ！

そう、我が家の両親はケーキ屋を営んでおり
毎年クリスマスの時期や、この夏の時期は
厨房に入り手伝ったり、ケーキを作ったりしてる。もちろんお父さんには敵わないが…

△:ごめんて笑悪気はないから笑

〇△:ﾁﾗｯ…

優:うんうん〜！確かに〜！

〇△:ﾎｯ…

〇:全く…！マジで気をつけろよな！

△:ほんとごめんて笑でも聞こえてなくてよかったな笑

優:何が〜？

〇△:…！？

〇:なんでもない！！
それより早く数学教えてよ！

優:あ〜なんか誤魔化した〜！

〇:何にも！そんなことよりもいいから教えて！
1時間目から数学のテストだからやばい！

優:はいはい〜、ちゃんと教えるから
その代わり赤点とっちゃダメだからね〜！

◇

そんなこんなで無事テスト期間が終わり
翌日解答用紙が配られ採点結果を知ることに…

◇

△:〇〇、テスト結果どうよ！

〇:まって…ね〜
よしッ！数学なんとか赤点回避！

△:お？やりましたな！

〇:まじ良かった！ほかの教科も大丈夫だった！

△:これで夏休みは集中出来ますな…

優:〇〇〜？どうだった…？

君はすごい心配そうに見つめながら聞いてくる。

〇:何とか大丈夫〜、ホントありがと〜

優:良かった〜！
あ、あのさ…！

〇:どうしたの？

優:せっかく教えたんだから、
お礼に夏休みどこか連れてって〜！

〇:え？いいけど…？

優:ホント！？嬉しいっ！！

君は大きな瞳いっそうとキラキラさせて喜んでいた。

優:んじゃ〜！行きたいとこ決まったらまた連絡するね！

〇:わかった。

優:うん！今日は用事あるから先帰るね！
バイバイ〜！

〇△:バイバイ！

そうして急いで走って教室を出ていった。

〇:なんかあんのか？

△:あぁ、瞳月が村井さんとどこかに出かけるって言ってたな…

〇:あ、そうなんや。それはそれは。

△:それより…良かったな！一緒にいれるなんてな！

〇:別に…毎年のことだし？

△:なんだよ〜、釣れないなぁ！
女の子と夏にお出かけ！
これはもう青春じゃないのかい？

〇:ただの幼馴染だしな…特に…？

△:はぁ？ほんっと情けねぇ！
なんもなかったらしょうちしないからな！

〇:なんだよそれ笑
そんなことよりもう帰ろうぜ！

△:はぁ、村井さん可愛いからすぐ取られるぞ！
て言ったところでお前に響かないんだろうな…笑
まぁいいや。
んじゃ櫻商店によってアイス買って帰ろうぜ！

〇:…？
それあり！よしそうと決まれば早く！

そう僕と優はただの幼馴染。
この想いは届くことは無いと分かっている。
そして君に『好きな人』がいることも…
そんな気持ちを胸の奥にしまい、夏休み前日を
終わらせていた。

To Be Continued…

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初めて書いてみました。
ちゃんとかけてるか心配ですが、温かい目で呼んでください。
ちなみに、村井優ちゃんをメインで書いたのは
もう少しで誕生日を迎えるので描きました！
ではまた！
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