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優しい君と甘い僕_2

夏休み初日、今日は何故か朝からとてつもない暑さだった…

〇:ん…ゴソゴソ…んー…モゾモゾ
暑い…!!寝れん!

時間は9時30分を過ぎていた。
とりあえず喉乾いたので起きてキッチンへ向かった。

〇:ゴク…ゴク…
ぷはぁ〜!やっぱ冷えた麦茶最高…

母:あら、起きてたのね

そのままコップを流しへ置き、リビングのソファに座り、母さんに返事をした。

〇:うん、だって暑くて寝れたもんじゃないよ。
あれ?そういえば父さんは?

母:今日は朝からお店の方にいるよ。
誕生日ケーキの予約が多いんだって〜!
あ、お姉ちゃんも今日帰ってくるらしいから
お姉ちゃんの部屋少し片付けてくれる?

〇:まじ?今日帰ってくるんか。
お母さんも手伝ってよ…笑

母:ダメよ、お母さんこれからまたお店に戻らないといけないから!

〇:はぁ…わかったよ。
あ!あと今年もまた借りたいんだけど…いいかな?

母:お母さんはいいわよ?お父さんにも聞きなさいね。

〇:はーい、後で聞いとく。

母:んじゃまた戻るから!
部屋の掃除よろしくね!

そういいお母さんは足早に玄関を出てお店に向かった。

エアコンの効いたリビングで涼み、服を着替え姉のいた部屋へ向かい掃除をする。

〇:やるか…
暑いからな…休憩しながらやろ…

無事に部屋の掃除が終わり。

〇:あっちぃ〜!!!
無理無理!水!

急いで階段を下りキッチンに向かい、冷蔵庫から冷えた麦茶をだし、コップへ入れてそれを飲み干す。

〇:くぅ〜!!ひと仕事の後の麦茶最高〜!

ガチャッ

?:ただいま〜

〇:あ、姉ちゃん帰ってきた…
おかえりー

?:起きてたのね
ちょっとこれ運ぶの手伝って〜

この人は自分の姉。
小林由依である。
ちょっと怖いところがあるが、普段は優しい。
今は都心の方でダンサーの活動をしており、度々テレビでも取り上げられている。

〇:フゥ…これでいいの?

由:ありがと。
はいこれお土産。

〇:やった〜!

由:あれ?母さんと父さんは?

〇:2人なら忙しいって言ってお店の方にいるよ〜

由:あ、そっか。
んであんたは家でゴロゴロとしてるわけね…

〇:そんなわけないでしょ!
さっきまで由依姉の部屋掃除してたんだから!

由:ふぅん。
どこかに出かけたりしないの?せっかくの夏休み。

〇:うーん…あ!
優に誘われて出かける予定はあるよ。

由:まだ優ちゃんと幼馴染のままなの!?

〇:え?そんなこと言われても…ねぇ。

由:ありえない…
あーだこーだ言ってる間に他のやつに取られちゃうんだからねぇ!
ちゃんとしなさいよ。

〇:へいへーい
あと部屋でゴロゴロしてるからなんかあったら呼んでね。

由:はいはい、わかった。

そういい自分の部屋に戻りベットにダイブした。

〇:そんな事言われてもな…

ピロン!

ん?誰かのラインだろうか…?

〇:って優か…

優📱:おはよ〜!
いつ予定空いてる??

〇📱:おはよー
いつでもいいよー
合わせるから

優📱:う〜ん?
8月の17日とかどう?

〇📱:17日?その日でいいの?

〇:(17か…前日じゃん…当日はダメなんかな?)

〇📱:18はダメ?

優📱:ごめん!その日は用事あるの!

〇📱:あ、そうなんだ。
んじゃ17日にしようか!

優📱:わかった〜!!
たのしみっ!

〇:18日はさすがに家族で過ごすか。

少し残念そうに思っていると。

ピロン!

〇:?また優からか?

だがそこには『瞳月からメッセージがあります』と表示されていた。

〇:瞳月からなんて珍しいな

瞳📱:〇〇!起きとる?

〇📱:起きてる。
なんかあった?

瞳📱:ヤバいで!
緊急事態や!

〇📱:なになに?
怖いんだけど笑

瞳📱:優が3年生のバスケ部の□□先輩に夏休み遊びに誘われてたで!?
んで優ちゃんがあの性格やからいいですよって答えたらしいんよ…
先輩曰く18日空いてるからその日に遊ぼうってなったらしくて…!

この時おれは、胸に大きな針を刺された感じがした。

〇:(なんだろう…この感じ。)

ピロン!

瞳📱:はよせな、優ちゃんとられるで!?
あの先輩いい噂聞かへんからしーは心配や!
自分の気持ちに正直になりや!
しー怒るで?

〇📱:ありがと。

この瞬間、冷えているはずなのに汗が止まらなかった。
やっと気づいた気がした。
幼馴染だからと蓋をしていたこの気持ちに…
でも時間は限られてる。
まずは…

〇:まずは…!

気づけば家を飛びだし隣のお店の厨房へ走っていた。

〇:父さん!ごめん、空いてる時でいいから厨房貸してほしい…!

父:…?
今日の仕事は17時頃に終わる予定だ。
その後ならいいぞ。

〇:ありがとう!
あとケーキ作りまたアドバイスとかして欲しいんだけど…

父:…わかった。

母:フフ…

そして仕事が終わるまで待ち、お母さんとお父さんにケーキの装飾や見た目について相談しながら練習が始まった。


To Be Continued…


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