亡くなってから知った親の過去
訪ねてきたOさんは、遠く離れた県出身のかたで60代後半の経営者。ずっと独身を通していたが、50代でご縁があり結婚して、現在奥様と二人暮らし。昨年大病を患い、九死に一生を得て、今は元気に働いています。
60代ともなるとやはり自分のルーツが気になるようで、実家を継いでいる実弟に除籍謄本を取ってもらい、生まれて初めてご先祖の戸籍を見たそうです。
持ってきてくれた戸籍謄本を見て、何気なく私は話してしまいました。
私 「Oさんのお父さんは、お祖父さんと養子縁組してるんですね~」
Oさん 「えっ!そんなはずないです。父は祖父母の実子ですよ!」
しばしOさん絶句!なにも言葉が出ない様子でした。
一瞬、事実をこのままお伝えしていいのか?迷いました。が、事実は事実。そして、Oさんのご両親はもう他界しています。
私「Oさんが、まったくこのことを知らなかったのであれば、それはご両親なりのお考えがあったのでしょう。まずは家系図作ってみますね。」
後日、Oさんにお伝えしたことは
1.父親は3歳で祖父母の養子となったこと
2.父親が11歳の時、養父が亡くなり、幼いながら養母を助けて生計を助けてきたこと
3.たぶんご両親は息子に言う必要がないと思っていたのではないか?という推量
だった。
Oさんに、他界した父親の話を聞いてみた。
「自分が小さい頃、親父に対して大好きだけど、なんとなくいつも気を使いすぎてて男らしくないと感じたことがあったけど、それは親父の幼少期の環境にあったんだなあと今回初めて知りました。」
「もう亡くなってはいるけど、家系図作ったことで、親父の気持ちが知れただけでも幸せでした。ほんの少し、親孝行出来た気がしました。」
なんか、私自身も感無量😢
そんなファミリーヒストリーを聞かせてもらったのは、去年の夏でした・・・
そして、奥様からおまけの話
「実は家系図作ってから、仕事がなぜか途切れることがないんです(笑)」