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Photo by
odapeth
お疲れさまのおばあちゃん
仕事帰りの夕方、ヘトヘトになって家までの帰り道の途中に中華屋さんがあります。
お世辞にも綺麗とは言い難いお店。
夜に近い夕方。お店の軒先に、いつもおばあちゃんが立っています。きっとこのお店の人。
おばあちゃんはそこを通る人達に「お疲れさま」と声をかけてるのです。
もちろん私にも声かけてくれていて。
私はお店の店員さんとかによく顔を覚えられるので、なんとなくそれが嫌で、おばあちゃんの声かけをいつもスルーしてました。
でも、おばあちゃんは通るたびに分け隔てなく声かけをしてくれます。
数ヶ月経って、気がつくとおばあちゃんが軒先にいない事が多くなり、完全に見かけなくなりました。
お店もしばらくすると開店してるのか、いつも暗いまま。
昨日 ついにお店の工事が始まってました。
おばあちゃんを見なくなってから、なんで私は一度も返事返せなかったんだろう、と後悔しています。ちっぽけな感情で優しさを返せなかった自分が情けないです。
もっと優しくなろうと、帰りながら思いました。優しい人間になるんだ。