日本とは違う、MLBのグッズ展開
前回は、日本のプロ野球チームのグッズ(MD)展開について書きました。
今回は、同じ野球でもアメリカ、メジャーリーグ(MLB)のグッズについて考察してみます。
アメリカのMD
そもそもですが、野球に限らず、アメリカはMDはほとんどがラインセンス品で揃えるのが主流のようです。自分たちで企画から製造の管理などはせず、ラインセンスを出し、製造元の販路でも売るし、同じものを自分たちのオフィシャルアイテムとしても売るのです。
分かりやすい例は、NEW ERAのキャップだと思います。同じキャップが、NEW ERAのショップでも、セレクトショップでも、MLB球団のストアにも売っていますよね。
同じものが、それぞれの販路で販売されるのは客の奪い合いともとれますが、一方で自社のロゴが入った製品が、広く出回ることにもなります。
これは野球ファンでなくても、自社を知ってもらい、興味を持つきっかけにもなりますし、名前を普及させるには一番いいやり方だと思います。
例えば、有名なNとYの重なったマークは、ニューヨーク市のマークではなく、ニューヨークヤンキースのマークです。でもあのマークを見れば、今やみんなニューヨークだって思うし、知っていますよね。それほど浸透させることができるのです。
リーグ構造
そして日本のプロ野球とMLBでは、リーグの管理、チーム経営の構造が異なることから、MDの取り扱いについても、日本とは大きく違うところがありました。
日本のチームは、各球団が1企業として、MD含めHPから、なんでも管理しているのが基本です。
アメリカでは、MDに限らず、MLBが各チームのHPなどを統括しているようです。なので、MLB.comの中に各チームのホームページがあるという形でした。
よって、ページのレイアウトなどは、どのチームも同じです。これはこれで、統一感もあって見やすく、使いやすいので合理的であると思います。
日本もパリーグは、リーグとしてHPの大まかな構造は同じになっています。
ということで、MDのオンラインストアも、MLB.comに用意されていて、チームを選んで買い物ができる仕組みになっています。
アメリカのMDはライセンス品が多いと書きましたが、チーム別ではどうなのか見てみましたが、チームのロゴ違いで、おおよそ同じものが売っていました。
メジャーリーグでMDを作る時は、ラインセンスを受けた企業は全30球団分を企画するのだと思います。
もちろん、各球団ごとに個別に作りたいもの、売れるもの、売れないものがあると思うので、個別対応はあると思います。
ラインナップ
ラインナップは日本の球団より、とても豊富でした。食べ物以外の、日常のものは揃えられそうなくらいです。照明やラグマット、ソファーなんかもありました。
キッズ用も、レディス用も、とても多いです
製造ロットが日本とは桁が違うはずなので、お金をかけて様々な物が作れるんですね。
なんか見てると欲しくなってくる、ような物が多い印象でした。使える物が多いんだと思います。それに、デザインが豊富なんです。オシャレだし、普段使いできるし、なんなら野球チームのロゴ入ってるし、一つくらい持っててもいいかな、って思えてきます。
要は、定番のものを揃えながら、同時にCIに囚われてないものも、用意されているのです。ロゴは崩すし、イメージカラーじゃない色でも作るし。でもパッチもんには見えないクオリティーを保っています。
これが大事なことなんだと思います。入り口がチームが好きだから買う、じゃなくて、なんかおしゃれだし、使える物だから買う。こうやってMDを買ってもらい普及させて、野球も観に来てくれるようになる人もいると思います。
あとは、レイアウトや写真の撮り方が統一されているし、画像の解像度もいいので、ネットでも買いやすいと感じました。
細かいことですが、何をとっても、整っている。というのが今回の印象です。
メージャーリーグチームの本拠地の街の家には、一家になにかしらのMDがあるのでは?と思ってしまいます。試合をテレビで見ていても、ほとんどの人が何かしらのTシャツやグッズを身につけていています。チームのものを身につけて所属感を出しながら、(全員が同じユニフォームを着るのではなく、)自分のチョイスでおしゃれも楽しめる。それだけMDの選択肢が広いということだと思います。
MLBは総じて、MD活用の成功例だと思います。
ただ、MLBのMDの実態は今回調べてみて、まだ曖昧な部分もあるので知っている方いらっしゃったら教えて欲しいです!
まとめ
・そもそも管理体制が日本と違い、MDもリーグで管理
・ラインナップがとても豊富で、デザインも自由でおしゃれ
・MDからファン獲得、ロイヤリティーの向上ができていて成功例ではないだろうか