ノットフリーダムタウン「エピソード2~おれのポカリはどこへ 前編~」

だいぶ時を経てしまった…が、反省もしていないが後悔もしていない!

ちなみに最近の私の休日は睡眠ステータスに全振りしている。

そう、私は





疲れている



次行ったら会社燃えてないかな…自然発火希望…

さて、続きを書いていこう。



ノットフリーダムタウンには暗黙の掟が存在していた。
暗黙の2つの掟。

「大切なものは必ず床頭台の鍵のかかる所に入れておくこと」
「鍵は寝る時も肌身離さず持っておくこと」

どこの部族だろうか。上陸しようとするだけで刺されてしまうあの島の姉妹島だろうか。
この空間だけガラパゴス化しているのか。
いや、間違いなくガラパゴスなんだけど…


その事件は突然起きた。



起こるべくして突然起きた。




朝から検温という名の戦場をくぐり抜け、いつもならシャバの空気を吸いに散歩に行く為に名札をひっくり返している時間だが、その日だけはサファリの民も8割は風呂桶を持って脱衣場前に黙って並ぶのだ。

そう、週に2回しかない入浴日だ。
入浴日は戦争である。
入浴日に起こった全ての負の感情は忘れてはならない。
リメンバーパールハーバー。
ハル・ノートもビックリ。
2.26事件が週に2回はやって来る。

軽く計算しても約3日は風呂に入っていない。中には尿便失禁バッチコイな民もいる。
そんな民たちが一堂に会する入浴日。
想像してみて欲しい。






そんな湯船、誰が入りたいの…?








いや、入りたいのだ。
湯船に浸かって「いい湯だな」をしたいのだ。

そしてここはサファリパーク。
他人の事など気にしていたら自分の欲など指先にすら掠めることもないのだ。

勇者ワタシは湯船に入りたい。
体も洗わず、一糸まとわぬ姿で、でかい湯船に誰よりも先に浸かりたいのだ。

ここの戦場は並んだもん勝ちだ。戦場の割に順番性である。何故なら番頭係の看護助手大佐が目を光らせているからだ。逆らえば最後、めちゃくちゃに怒られる。この大佐は争いを望まない。これは戦場に咲く美しいウスベニアオイと言っても過言ではない。
私達勇者だって、いい湯だな、をするのに争いたくはないのだ。
だから、開戦日には検温に風呂桶を持って大人しく参戦するのだ。

そして忘れてはならない、湯上りの1杯。
今となれば、湯上りにビールの缶をカシュ!
っとするのだけど、アルコール中毒の方も入院するような病院にそもそも酒など禁忌である。
なので湯上りの1杯は三ツ矢サイダーやCCレモンなどが人気だった。
だが、炭酸の苦手な勇者。
湯上りの1杯は「ポカリ」と決めていた。

ポカリは前日に買うと温くなってしまう。
個人の冷蔵庫なんて勿論あるわけが無い。
なので普段は湯上り後の午後のシャバタイムに買いに行くのだが、この日だけは何故かどうしても湯上り直後に飲みたくて前日に購入していた。

それが事件の始まりだなんて、その時には気付くはずもなく…


さて、今日はここまで。
次回はいつになるやら。

読んでくれてありがとうー!

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