ミネルバは宇宙を飛ぶ。ミネルヴァは別の意味で飛んだ。

東京ミネルヴァ法律事務所が破産となった。ミネルヴァと言えば、クラッシャージョウの乗機の宇宙船の名称だった。作品内での表記は「ミネルバ」。
クラッシャー上司のパワハラや未払い残業代の訴訟をやっていたかどうかは知らないが、サラ金のグレーゾーン金利による過払金返還訴訟やB型肝炎訴訟に携わっていた。
グレーゾーン過払い金で取り返したのは、業界全体で1兆円弱くらいの様だ。武富士単独で1兆3千億円。武富士は余り払わずに倒産して逃げた。そして経営者一族の武井さんは、税務署からお金を貰った。400億円くらい。
国民の貴重な税金400億円が、武富士の経営者一族に差し上げられた訳けなのだが、それは清廉潔白な武井さんに対して不当な徴税をしてしまった国税庁のペナルティなので、仕方がないと言えば仕方がない。

その1兆円弱の数十%が、弁護士事務所の懐に入ったはずである。
生産設備も、建築資材も、運搬機器も、販売網も持たずに、で、ある。
その様な巨額資金が入った上に、それ程の人件費も使わず、弁護士事務所には相当残るはずである。
それでも、倒産した。
グレーゾーン過払い金バブルに踊ったのだろうか。
グレーゾーン過払い金の時効は10年。
グレーゾーン金利の見直しから10年経っているので、もう返金バブルは終わっている。
それでもまだ返還スキームが続いているのは、返したり借りたりの継続取引だと、時効に掛かっていない取引がまだあるからである。それでも、件数は激減だろう。
東京ミネルヴァは、バブル終焉の後の激減に、耐えられなかったのかも知れない。
バブルに浮かれて、高コスト体質で浪費体質だったのだろうか。
実際、費用の掛かるテレビCMは、多かった。

弁護士法人は、合同会社や社団法人等に近い仕組みの様だ。「社員」が出資者であり役員に相当するらしい。
そして弁護士法人では「社員」は弁護士資格者に限られる。
東京ミネルヴァ法律事務所が、総社員の同意で解散を決めたのは今月10日だった。
負債が50億円くらいあるらしい。依頼者へ返す預かり金の原資だったのだろうか。その前に逃げようとしたのだろうか。
法人の、解散と清算、は異なる。解散しても、清算が済むまでは存続する。株式会社の「取締役」、他の会社の「社員」は、解散すると「清算人」に代わる。それは、弁護士法人でも同じ様だ。

東京ミネルヴァ法律事務所は、解散の後、弁護士会から破産を申し立てられた。
自己破産、ではなく、債権者破産である。弁護士会への会費が未払いだったと云うが、数億円もないだろう。それでも第一東京弁護士会が債権者破産を申し立てる債権者、となった。消費者保護を目指す、法の番人の立場からの様だ。
いや、法の番人は裁判所のことか。法を駆使できる資力のある金持ちの味方、なのか。


クラッシャージョウは昭和時代に読んだ気がするのだが、第1作~6作が1977~79年。第7作が1983年。そして第1作~8作が2000~2002年に改訂版が出て、第9作が2003年、第10作が2005年に発表。そして、飛んで第11作~13作が2013~16年なので、高千穂先生は最近まで書いていた様である。
アニメは、4Kリマスター版があるらしい。
グイン・サーガは、クラッシャージョウの影響で始まった、らしい。第1作は1979年。
グイン・サーガは見たことも読んだこともないし、栗本さんは、クイズ・ヒントでピントの中島梓さんのイメージしか、ない。このクイズ番組の放映期間ころから書いていたのか。
栗本さんの絶筆後、複数作家の執筆で継続しているそうだ。クレヨンしんちゃん、や、ちびまる子ちゃん、みたいなものか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?