ここだけ・本の感想
昨日はテスト監督の仕事を終えて翌週の準備をしたらさっさと退勤して、離れた街の病院に定期検診に行った。
時間通り、われながらさっさと具合も完璧、そのうえ早く着いた分予約時間よりもずっと前倒して診察してくれたのも最高ありがとうなのに、なんで浮かない気分なんですか?
と自分で自分に聞いてみた。
予期してなかった内診があったからですか?
痛くはなかったが今日はしてほしくないコンディションだったからですか?
血液検査のHDLの数値が高かったからですか?
その後行った喫茶店で案内された席が気に入らなかったんですか?
通路の角に面した2人席で狭く、常に全店員がその角で曲がるから嫌だと思ったんですか?
一人だと、強く主張しないと広い席には案内されないことが多く、あまり主張するのも悪いなと思って我慢するとやっぱりつらい……んですか?
そう!そうそうそう全部そう!
🐟️
本当は、昨日買った好きな作家のエッセイが予想外にあまり面白くなかったのだった。
料理雑誌の連載の書籍化で、連載中のものを読んだことがありすばらしく、買って持っていたりネットで公開されている分を読んだりしていた。
本屋で書籍化されているのを見つけ、飛び付いて買ったのだが、なんでかあんまりだったのだった。
小説で描いている女性同士の連帯や、古いジェンダー観を覆していくことの大事さについて、エッセイという形で自分の言葉で書いているのだが、小説で書いている分で十分だと思った。
結局、夫が働いている間、作家が家事と育児と作家業をワンオペでやっている様子がつらかったのかもしれない。
そんなことは外の人が口を出すようなことではないのだろうし、作家本人も重々承知、それがしんどいとエッセイで何度も書いているし、夫の転職の可能性などあらゆる手段を話し合い考えた、とも書いていたから、やむを得ないことなのだろう。でも。あのような作品を書き、エッセイでも書いている人が、それでもワンオペなんてさなんてさ!ワーン! (>_<)
ってつらくなってしまった。
怒りややるせなさを向けるべき相手は作家ではなくこの国なのだが、……なのだが!
あとは、雑誌の連載だからか、各方面に気を遣って書かれているのも大変だなと思った。
エッセイは難しいな。
小説がよければいいのだし、小説で十分書いているし、何なら書いてないことだって私は読み取るから!! だから エッセイじゃなくていいんだな、と思った。
🤹
もちろんだが、よいページもあった。
書籍化にともない、章ごとに書き足されている本人による「解説」で、「この文章はバズった」と書いている回がたしかによかった。それは、育児や家事、子を持つことに対するこの国や社会の冷たさ、すべてを母や家庭に負わせていることへの憤りを鮮明に書いた文章だった。別に「バズる」のが正解なわけじゃないが、そうそうそれだよ~それがみんな読みたいんだよ~~って思ったのだった。自分たちの怒りや苦しみのたしかな具現化。それができる人は案外少ないのかもしれないね。
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