ぶいあーる!から名取さな 1st Live「サナトリック・ウェーブ」に至った新境地
NHK-FM「ぶいあーる!」第29回
名取さなが星街すいせいさんのラジオにゲスト出演すると知って、
楽しみにスタンバイしていた昨年2023年11月19日の夜
番組内のトークとして、今後の音楽活動の方針について相談したい、という名取の話しぶりが、よくありがちな番組を盛り上げるネタ振りに留まらず、本気の気配を感じたのを鮮明に記憶している。
間違ったニュアンスで記憶していないか確認の意味も込めて、
今回改めて当時の録音を聴き直してみた。
名取自身の内面と向き合った楽曲展開が
「ゆびきりをつたえて」
で一区切り付いたことで、
次はより普遍的な楽曲、自分自身が経験していないことに踏み出して、
みんなの社会生活における悩みetc……に寄り添って、応援できたら。
経験が無いことを感情を込めて歌いたいけれど、
どのようなスタンスで歌えば良いか?
これに対してすいちゃんは、
自分自身の中に別のキャラクターを作る、宿らせて歌う。
と、すいちゃん自身が恋の歌を歌う時を例に回答していた。
さなのばくたん。 -王国からの招待状-
ぶいあーる!終了直後、ツイッターに
「来年どういう答えを持ってきてくれるのか楽しみになったな」
と書き込んでいるが、
これは毎年3月7日、名取さなのお誕生日に開催されているイベント、
「さなのばくたん。」を想定していた。
名取さなの年間スケジュールにおいて最大のイベントであり、
これまで彼女が自身の内面と向き合ってきたステージでもある。
クリスマスを越えるとばくたん。に向かうのがさなちゃんねるの恒例。
チケット抽選応募、コラボ企画発表、事前グッズ通販等々を経て、
待ちに待った「さなのばくたん。 -王国からの招待状-」
間近で見た等身大名取さなフィギュアで解像度が爆上がりした。
名取探偵事務所所長にハートを撃ち抜かれてしばらく腑抜けになった。
「いっかい書いてさようなら」がクリティカルヒットした。
楽しかった思い出の中で、今年のばくたん。に感じたのは、
名取さなは自身の内面を描いた楽曲展開を閉じたわけではなく、
新たな試みと並行して従前の基軸も大切にしてくれているということ。
終演時に発表されたのが、
「名取さな 1st Live 開催決定」の特報だった。
現地でその場限りの一体感を共有した皆と絶叫しながら、
新たな境地のお披露目、本命はこっちか!と思ったのと、
思い立って1年でこんなデカい形にして出してくることに驚愕した。
有言実行の女、名取さな。背中がデカい。
新曲「オヒトリサマ」
カバー曲「秘密の言葉」「地獄でなぜ悪い」
精力的に新曲、カバー曲を発表する中で時に「これは!」と思ったのが、
6月に発表されたカバーMV「秘蜜の言葉」
7月に発表された新曲「オヒトリサマ」
8月に発表されたカバーMV「地獄でなぜ悪い」
いずれも名取らしいメッセージを強く発しつつ、
歌唱面でこれまでに無かった「今の名取ってこんな歌い方も出来るんだ!」を感じた、嫌が応にもライブへの期待感が高まる楽曲たちだった。
さなちゃんねる夏祭り2024
ライブを翌月に控えた8月18日に開催されたオンラインイベント
「さなちゃんねる夏祭り2024」
浴衣名取に2年連続夏祭り誘われた喜び。
夏が終わっても軽率に出てきて活躍して欲しい。
去年から引き続き浴衣名取に性癖を拗らせつつ、
披露されたカバー曲「フロントメモリー」に圧倒された。
いつもは可愛らしさとくっきり聴き取りやすさを感じる名取の歌い方に、
フロントメモリーの歌い方は突き放したようなカッコ良さを感じた。
歌詞が終わった後のスキャット熱唱に魂を感じた。
これはライブに向けて鍛えられた歌唱力の副産物だろうという予測は、
結果論として正しかったと言っていいだろう。
名取さな 1st Live「サナトリック・ウェーブ」
そしていよいよ9月19日、名取さな初の音楽ライブに至るわけだが、
今まで見てきたコンテンツ以外にも新機軸が数多く発表されてきた。
Vの宴2024 feat.さなのばくたん。等のDJイベントに、
META=KNOT 2024 in AKASAKA BLITZ、
生バンドライブに向けた3ヶ月連続楽曲リリースも新たな試みだ。
ここまで見てきたのは、今回ライブで着目したいと考えた、
オリジナル曲に対するカバー曲の位置付けに関わるものだ。
【昼公演】
09.オヒトリサマ
10.アンハッピーリフレイン(カバー曲)
11.八月、某、月明かり(カバー曲)
【夜公演】
04.私論理(カバー曲)
05.夜を待つよ(カバー曲)
06.オドループ(カバー曲)
【共通新曲】
ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。
ソラの果てまで
昼夜両公演に現地参加できた上、両配信のマルチアングルチケットを購入してライブ以降毎日アーカイブを見返している。
個人的に今回のライブ、昼夜通して最も心を揺さぶられたのは、
「八月、某、月明かり」だった。
実はもうこの引用しているツイッターに結論を書いている。
「カバーだからこその挑戦であり今後オリジナルでもこっち方面あるかもという期待も抱かせてくれる」
名取さなのオリジナル曲の現在地が「オヒトリサマ」とすると、
その先の可能性を感じさせてくれたのが「アンハッピーリフレイン」からの「八月、某、月明かり」だった。
単に好きな曲を歌っただけではなく、
まだオリジナル曲が踏み出していない未踏の地にあるところ、
でも今の名取さなであれば歌える、ここまで行けるという証明、挑戦のカバー曲と感じた。
ぶいあーる!ですいちゃんが言っていた、
自分自身の中に別のキャラクターを作る、が出来たからこそ、
名取歌唱の「八月、某、月明かり」にまるで名取自身の魂の叫びのような鬼気迫るものを感じ取ったのだと思う。
……名取ホントにこんな歌詞みたいな経験したことないよな?大丈夫よな?
27まであといくつだ?と不安になるくらい自分のモノにしていた。
夜のカバー曲では「私論理」「夜を待つよ」
こんなお洒落でお姉さんな名取もいけるやんか!となったし、
オリジナル曲でこんな曲調も今後可能性として有りだよね。
そんなカバー曲に対して、
新曲の「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ。」「ソラの果てまで」
ネガティブなことも歌で出せるようになった。
直球ではなく色や時の移ろいを感じさせるような歌詞に挑戦した。
名取自身がそう語った通り、カバー曲に負けじとオリジナル曲でも新たな景色を見せてくれた。
難しいであろう転調あり、
個人的に名取の歌い方で特に好きなひとつでもある澄んだ高音の伸びあり。
一語一句はっきり聴き取れるのはロックじゃないかもしれないけど、
これも名取の好きなところだから大切にして欲しい、と思う。
今回見せてくれた新しい景色は、
EX THEATER ROPPONGIという会場でもあり、
生バンドライブという形式でもあり、
銀テが舞う空間でもあり、
ARカメラ視点・マルチアングルシステムという新技術でもあり、
でも実は「名取さなはこんな歌唱も出来るんだよ」だったのかもしれない。
締まらない締め
公演始まりの曲が「惑星ループ」だったこと。
昼の締めの曲が「いっかい書いてさようなら」だったこと。
公演終わりの曲が「足跡」だったこと。
「わたしここまでこれたよ」が最長不倒を更新し続ける「さなのおうた。」
選曲理由、曲順の意図。
「ノーゲスト、イン、ザ、テアトロ」解釈論
名取さな作詞「ソラの果てまで」解釈論
語れることが多すぎない?
自分の文章力だと確実にとっ散らかるから一番感じたことだけに絞った。
あとはもう他のせんせえのnoteとかに書かれてるだろうから読む側に回る。
書いてるより10月29日23時59分の期限いっぱいまでアーカイブ見直したい!
最後に……
名取「流石にかわいいか」って、本当に流石にかわいいから困る。
ライブ見てるとメロつきがヤバい!
現地昼公演で出てきた時、全力でかわいい!を叫べたのはいい思い出。
同時視聴配信この姿で始まったらどうにかなってしまいそうで怖いよ。
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