脱プラスチックを考える。
環境問題や人体への影響を考えて出来ることから脱プラを考え始めたわが家ですが、今一度そのプラスチックへの向き合い方について考えている事があります。
「脱プラ」というと、自分達の生活からプラスチックを排除して非プラスチック度が高ければ高いほど環境への意識が高く良い。
と、考えている人は結構多いと思うのです。
しかしそれに関して、個人的には1つ物申したい事があります。
プラスチックの排除は正義なのか
少し前に青森県の清掃活動イベントに参加して海洋プラスチックの深刻な現状を目の当たりにしたお話をしましたが、例え自分の家からプラスチックを排除したところで自然界にプラスチックの居る場所が移動するだけでトータル的になくなる訳ではありません。
むしろ、普通にゴミとして処理場に出した際にはそれはそのルートを抜け出して約30%は自然界に垂れ流されるという話もあります。
と、いう事は極端に感じるかも知れませんが一度手にしてしまったプラスチックは家から出さない方が自然界への流出を防ぎ環境負担は軽くなるのではないでしょうか。
そう考えるとなんでも脱プラだ!と、非プラスチックに変える事でまだ使えるはずのプラスチック製品をゴミにして捨てる事は、全体を考えた時には良い行いになっているとは思えない気がしてきたのです。
もちろん、使い捨てのパッケージを溜め込んで家がゴミ屋敷になる事も避けたいですよね^^; そうとは言え、早急に対処するべき場合もあります。
プラスチックを避けるべき場面
人体への影響を考えると、食品が触れるものにはプラスチック容器の使用を避けた方がいいと思いますし、マイクロプラスチックとして直接海に流出してしまう危険のある水に触れるもの(スポンジや、化繊の衣類など)は気付いた段階でアクションしたいと思うものです。
じゃあ一体どうすればいいのー!! と、途方に暮れてしまいそうになりますが私なりに出来る範囲のアクションとして現時点での答えを出してみました。
まず、食品や口に触れるものは非プラスチックを心がける。
そうすると例えば、代表的なタッパーがまず脱プラされるのではと思います。
食品用途から脱プラしたものは、それ以外の場面で(例えば収納などに)場所を変えて家庭内でリユースしてみる。
非プラのタッパーはプラスチックタッパーに比べればお値段もするのですぐに全てを切り替えるのは難しいと思います。
なのでプラスチック溶解の危険性が高まる「高温、油、酸、紫外線」の影響がない食材や場所では使い続けるのも手です。
乾物を冷暗所で保存している分には影響が少ない様に思います。
プラスチックをゴミにしない
それから、食品利用の物以外で脱プラした場合。
「まだ使える場合は、ゴミにしない。」これが単純だけどとても大切な事なのです。
フリマに出したり、他に使ってくれる人を探すなど、自分でなくとも使い続ける方法はいくつかあると思います。
一度ゴミにしてしまえばそこから再利用する事はできなくなってしまうので、使えるうちには仲間内で使い回すのが手だと考えます。
例えば、梱包資材もAさんから送られてきたものをBさんに発送する時に使い、受け取ったBさんがまたAさんに同じ資材で送れば梱包材も1つで済みます。(実際にはそう上手くはいかないけど。)
ただし、プラスチックは劣化が始まると問題が出てくるのでいつまで使うのか。にはいまだに?(クエスチョン)です。
上級なプラ再生には「PPP(precious plastics project)」というお洒落で革命的な手もあって、いつかはわが家でも取り組みたいです。
もしくは近しい人でやってくれる人が現れないかな〜と思っています。
知らない方は、ぜひ検索してみて下さい。
先日、粗大ゴミの日に旦那が新品同様のプラスチック製のお買い物カゴを拾ってきました。(写真のもの)
最初はプラスチックを家庭内に増やすなよ!と内心思っていたのですが、この事もまた今回の事に気付いた1つのきっかけでした。
プラスチックとの共存
これから先もプラスチックは私たちはもちろん、子供や孫、ひ孫の先までしばらくはずーっと地球上に存在し続けます。
もしかしたら生まれ変わってきてもまだあるかもしれませんね(笑)
プラスチックをこの地球上から排除する事は不可能です。
だから私たちはプラスチックと共存して生きなければなりません。
これはもう人類が選んだ運命で、生み出した私たちの責任です。
これ以上プラスチックを新しく生み出したくは無いけれども、すでに生まれてしまったプラスチックは邪魔者ではなく、むしろ私達の家族です。
プラスチックとの共存を、一緒に考えませんか。
来月10月のうちみるフォーラムでは、プラスチック会議(仮)の時間も設けますのでお時間あればぜひ。
ではまた