部活日記。 第42話 孤独なモデラート
☆前回までのあらすじ☆
吹奏楽部に入部したユーフォニアム担当の花蝶美香(かちょうみか)は幼なじみのトロンボーン担当、音崎琴音(おとざきことね)とトランペット担当、高橋美璃(たかはしみり)と部活に励んでいる。同じパートでチューバ担当、斎藤理羅(さいとうりら)先輩と一緒にパート練習!吹奏楽コンクールで銀賞を受賞した大生中学校。3年生は悔しさに満ち溢れていた。現在は文化祭が終わり、次はアンサンブルコンテストに向けて曲を決める前。なかなか上手くならないユーフォ。そんな中、何回もユーフォを壊しかけている美香。前はユーフォのマウスピースが抜けなくなり、今度は
ピストンが動かなくなり。また今日からアンサンブルコンテストにむけての第1歩を踏み出そうとしています!そして、今日からアンサンブルコンテスト、略してアンコンの練習が
本格的にスタート‼️ユーフォをもっと上手くなりたい美香。だが、またユーフォのマウスピースを抜けなくしてしまったが、リペア(修理屋)にてすぐに抜ける。そして、日常も戻ってゆく。さらに、顧問の指導も厳しくなってゆく…。アンコンが無事に終わり、次にやってくるのは百羽ミュージックフェスティバル!
やる曲はJBESTと、YOASOBIのアイドル。JBESTというのは、JPOPの人気曲をまとめたメドレーのこと。そして、顧問に驚きの事実が発覚!?
ーにらめっこー
今日は新しい曲が届く日。その名もJBEST。JBESTというとは、あらすじに書いてあるとおり、JPOPの人気曲をまとめたメドレーのこと。そして楽譜が配られる。取りに行くのはパートリーダー。Bassパートリーダーは理羅先輩。
顧問:「次、ユーフォ、チューバ」
顧問から手渡された楽譜は結構長そう…。
理羅:「はいっ、楽譜だよ」
美香:「ありがとうございます」
理羅:「分かる?」
美香:「なんとか?」
理羅:「分からなかったら聞いていいからね」
先輩は私のことを気にかけてくれた。
美香:「ありがとうございます。」
そして、楽譜とのにらめっこの時間が始まる。今回の楽譜、フラットが増えたり減ったりしているため、楽器未経験者の1年生全員は譜読みに一苦労。
ー30分後。
理羅:「どう?譜読み終わりそう?」
美香:「終わる気配が無いです。」
理羅:「あぁ笑マジ?」
理羅:「先輩が手伝ってあげちゃおっかなー」
美香:「ヘルプ🙋」
一人称で先輩って使う人初めて見た…。
美香:「先輩は譜読み終わったんですか?」
理羅:「終わるわけないでしょっ。後回しにした。美香ちゃんはどうする?」
美香:「わぁたし(私)はやっちゃいます」
理羅:「おぉ(わぁたし)笑」
結局、先輩に助けられながら譜読みが進む。
ーひたすらー
そして、譜読みが終わった人から楽器を出してひたすら練習。私も譜読みが終わったため、ユーフォを出しに楽器倉庫室へ。
ユーフォを出したあと、即練習。1分も無駄にしたくない私はすぐに音出し。
でも、楽譜がややこしい…。フラットありなしで運指は結構変わるので合奏で1歩間違えると最悪な目に遭う。最悪な目と言うのは、顧問に怒られたり、先輩に迷惑かけちゃうからなるべく見直しは正確にしている私。
その後もひたすら練習しているうちになんと、soliがあった…。ソロよりマシだけどメロディでユーフォの重要部分。ここは逃したくない…。
そして、ようやくチューバを出してきた理羅先輩は私の隣の席に座ると吹き始める。でも、すぐ吹けちゃう。いいな…。チューバの楽譜って簡単な構成で出来てるの?(そんなことありません。)ベースいいな…。私もチューバが良かった…。でもチューバ絶対重いし先輩大変だよね…。私も先輩くらい頑張らないと!
こうして、また練習が加速していくのです…
ー別れる日が来る前にー
今日の夜。私は新聞を親とみていた。すると、離任される先生方の名前が載っていた。
その中には、「佐藤夏鈴」の文字。
ママ:「あれっ?これ、顧問じゃない?」
美香:「はっ!?」
顧問が、離任!?!?
第43話へ続くー
第43話 風のグリッサンド